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ハワイの公立学校で除草剤使用禁止

クリスティーナ・キシモト教育局長

 

除草剤の「ラウンドアップ」が一部の学校で使用されていることが判明し、クリスティーナ・キシモト教育局長は6月25日、ハワイの公立学校での除草剤禁止と保管されているすべての除草剤の即時除去を全ての校長に通達した。

 

この通達の前に、教育委員会のキャサリン・ペイン委員長が学校での除草剤・農薬使用の現状把握のためのコミュニティ・ミーティングを開催した。このミーティングで、グリホサートを含む除草剤の「ラウンドアップ」が学校で使用されていることが判明し、その禁止のための明確な方針を採用し実施するよう求める声が上がっていた。

 

カリフォルニアで除草剤の健康上のリスクでモンサントを訴えた原告もこの会議に出席した。同氏は、高レベルのグリホサートが含まれるプロ仕様の「レンジャー・プロ」に長期間曝され、不治の非ホジキンリンパ腫を発症した。

 

昨年の判決は、モンサント社がグリホサートをベースとした除草剤の危険性を警告しなかったと結論付け、2億8千900万ドルの損害賠償を命じた。賠償額は、7千800万ドルに減額されたが、控訴されたため支払いはされていない。 昨年ドイツの医薬品大手バイエルに買収されたモンサント社に対しては、数千件の除草剤被害訴訟が起こされている。

 

バイエルはグリホサートが癌を引き起こすことを否定し、積極的に訴訟で闘ってきている。 世界保健機関は、グリホサートを「おそらく発がん性がある」と説明しているが、米国環境保護庁は安全だとみなしている。

 

キシモト氏はメモの中で、「山腹や渓谷にある樹木に覆われたキャンパスでは、延びた木々や雑草を手作業で取り除くのは非常に手間がかかる。安全で効果的な有機除草剤を探しているが、当面は除草剤の使用を禁止する教育局の方針を遵守するように要望する」と述べている。

 

 

(日刊サン 2019.07.13)