ハレクラニ・コーポレーションは、今後5年間にホテル事業を拡大し、総客室数を現在の2倍に増やす計画を発表した。「ハレクラニ」と「ハレプナ」のブランドを使い、ハワイ州で1~2軒、メキシコで1軒、カリフォルニアで1軒、のホテルを開業するという。
ハレクラニは、日本最大の不動産会社のひとつである三井不動産の子会社で、その豊富な資金力を生かし、ハレクラニ・ホテル、ハレプナ・ワイキキ・バイ・ハレクラニ、ハレクラニ沖縄を所有・運営しており、総部屋数は約1千室。この拡張計画では、ハレクラニまたはハレプナのブランド名で他のホテル会社の経営管理を行う選択肢もある。
ハレクラニのピーター・シェインドリンCOOは「今までハレクラニは、ホテルの質を維持するために、自己所有・自己管理運営を行ってきた。今後は、規模よりも質を優先するという姿勢が保たれれば、拡張のために柔軟に選択肢を広げたい。多くの開発業者、金融機関、不動産所有者、等からの引き合いがある」と述べた。
ハレクラニは、1917年にワイキキ・ビーチで開業した歴史あるホテルで、1981年に三井不動産が買収した。同社は、1億2500万ドルをかけて大改装を行い、1984年に458室の国際的高級ホテルとして新たにグランド・オープン。1987年には、ワイキキ・パーク(現在のハレプナ)をオープンした。
シェインドリン氏によると、ハレクラニと三井不動産は、この拡張計画を6年以上かけ検討してきており、次の候補地は、ハワイ州ではマウイ島とハワイ島、カリフォルニアではロサンゼルス、ビバリー・ヒルズ、サンタ・モニカ、ラグーナ、サン・ディエゴ、サン・フランシスコなど、そして、メキシコではカボ・サン・ルーカスとリビエラ・マヤ、が考えられるという。
ホスピタリティー・アドバイザーズ社のであるジョセフ・トイ社長は、「最高のサービスを売りにしているハレクラニのようなブランドを置き換えるのは難しいが、やや下のブランドであるハレプナをオープンしたため、事業拡大が実行しやすくなった。
ハレクラニのブランドは非常に強く、ホテル数が多くなれば、ブランド・マーケティングはさらに強固なものになり、拡張計画は成功するであろう」と指摘した。
10月2日現在のハレクラニの宿泊料金は、1泊500ドル半ばからで、ハレプナの料金は300ドル半ばから。ハレクラニは5スター、ハレプナは4.5スターである。
(日刊サン 2019.11.16)