ハワイで最大の商業用印刷会社と自負するハガドーン・ハワイ社は、26年以上継続してきた商業用印刷事業を来年1月に閉鎖する。コスト上昇、「輸入関税の大幅な引き上げ」、ビジネス環境の変化により需要が本土の印刷業者とデジタル出版業者に移行したのが原因。 同社は州労働・産業関係局に工場の閉鎖を通告し、93人の従業員が雇用を失うことになる。 ジス・ウィーク(ThisWeek)と旅行者用および小売用出版物を出版するハガドーン・メディア・グループ、グラフィック・デザイン、ソーシャル・メディア、その他のウェブ・ベースのサービスを提供するハガドーン・デジタルは存続される。この2社の従業員は約30人である。 ハガドーン・ハワイは、アイダホ州のハガドーン社が所有している。
同社は、1960年代後半にザ・ガーデン・アイランド、ワイキキ・ビーチ・プレス、ジス・ウィークを発刊した。1995年と1998年に同業3社を買収し、2015年に全ての事業を、ハガドーン・プリンティング、ハガドーン・ディジタル、ハガドーン・メディア・グループの3つの部門に再編した。 ブラッド・ハガドーン社長によると、半分を中国から買い付けているコート紙の価格が、関税上昇により25%上昇した。他の原材料のコスト、電気代等のコスト上昇もマイナスに働いたが、コート紙の価格上昇が事業撤退の最終引き金のひとつになったとのこと。プウハレ通りの2階建の同社ビルは、賃貸もしくは売却される見込み。
(日刊サン 2018.11.17)