島間航路で運賃戦争が始まった。
ハワイアン航空は3月11日、オアフ島/マウイ島の往復運賃を4月1日から98ドルに値下げすると発表した。4月末に島間サービスを開始するサウスウェストの最低運賃は97ドル60セントである。
ホノルルの旅行代理店のサリー・アサオ氏は、「これは私が今まで見た中で最も安い運賃である。しかし、予約しようとした時には、その運賃はなくなっている可能性もある。150席のうち、30席にだけ適用される運賃かもしれない。それは先着順の運賃である。サウスウェストが運賃を引き上げれば、ハワイアンも同調する」と語った。
サウスウェストは当初、ハワイ便就航記念運賃を発表し、 太平洋横断便で片道49ドル、島間運賃で片道29ドルを導入した。すぐに全てが完売している。
サウスウェストは、カマアイナ(ハワイ住民)向けの特別サービス強化を狙い、預け入れバッグは2個まで無料・島間予約の変更無料を導入した。ハワイアンもこれに倣い、最初のバッグは25ドル、2番目のバッグは35ドル、そして30ドルの予約変更料と差額運賃、を導入した。
サウスウェストのオークランド/ホノルル便は3月17日に就航開始され、オークランド/マウイ便の運航は4月7日に、サンノゼ/ホノルル便は5月5日に就航開始となる。サンノゼ/マウイ便は5月26日からである。ホノルル/カフルイの島間便は4月28日に始まり、ホノルル/コナ便の運行は5月12日に開始される。ともに、各方向に毎日4回運航する。
「我社のハワイ便の数カ月分の予約は完売になっており、本土/ハワイ及び島間便の低額運賃に対する需要は高い。我社は、就航している都市では、乗客数を増やしながら、平均運賃を常に引き下げている」とサウスウェスト航空の広報担当は語った。
ハワイアンの広報担当官は、「私たちは、年間を通じて競争力のある価格、他に類を見ない島間便の便数 -毎日平均170便 – を提供している」と語った。
島間航空市場では、2008年にアロハ航空が倒産し2014年に就航を終え、2017年11月にアイランド・エアが倒産し、その後ハワイアンが独占してきている。
「サウスウェスト航空はこの低価格では利益を上げられない。長期間その価格を維持できないであろう。撤退するか、運賃引き上げを行わざるをえない。サウスウェストがハワイにどれだけの金をかけているのかわからないが、ハワイアンには多くの剰余金がある」とアサオ氏は述べた。
(日刊サン 2019.03.23)