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ドリフト走行禁止法案 市議会が可決

Bynikkansan

5月 5, 2018

ホノルル市議会が25日、ドリフト走行およびドリフトレースを違法とする法案を全会一致で可決した。

 

この法案7号は、1月25日に起きたトライアスロン選手レクチェ・アルトマンさんがドリフトレース中の車に衝突された事故を発端として、キャロル・フクナガ議員が提出。法案はドリフト走行またはドリフトレースを行った人に最大2,000ドルの罰金か最長1年の懲役、またはその両方を課すと定めている。フクナガ議員は「マイキ・ハイツ、タンタラス、マイキの住民はホノルル警察とオアフのサイクリングコミュニティの強い支援を受け、法案7号を提出できて大変喜んでいます。ドリフト走行は郡や州のレース場でのみ行われるよう強く望みます」と語った。 アルトマンさんは事故で重傷を負い、今も傷が癒えていない。運転手は逮捕され、第1級過失傷害の容疑に問われている。事故現場付近の近隣委員会は、タンタラス・ドライブで起きる暴走行為やレースに数年間悩まされているという。ホノルル警察も議会で証言を行い、法案を支持。アルトマン氏を始めとしてトライアスロン選手やサイクリングのコミュニティも法案を支持する書面を寄せた。カーク・コールドウェル市長も法案を支持しており、法案は調印されるもよう。

 

タンタラス・ドライブでの暴走は 近隣住民も迷惑 議会ではより厳罰を求める声も複数上がっていた。トライアスロン選手のスティーブン・ダビッドソンさんは、数カ月前に自身が体験した恐怖を証言。「タンタラス・ドライブで雨宿り中にタイヤの軋む音が聞こえ、濡れた路面の上を高速の車が自分に向かって飛び出して来ました。あの光景を忘れることができません。自分達のクルマがどれだけ人を傷つけるか理解していない若者もいます。彼らを統制する責任は地域社会が負っています」と述べた。 法案にはドリフトとは「運転手がコーナーに入ってから出るまで意図してオーバーステアリングを起こす技術で、後輪の静止摩擦を失わせる。自動車のドリフトは曲がる方向と前輪が反対を指す程度に後輪のスリップ角が前輪のスリップ角より大きい場合に発生する」と定義されている。

 

(日刊サン 2018.05.05)