州は、セントラル・オアフの約2,900エーカーの土地を1520万ドルでドール・フード社から取得した。重要な分水界を保護し、レクリエーション用の土地を確保し、潜在的な開発からこの地区を守る目的である。 イゲ知事は10月25日の記者会見で買収を発表し、「分水界や森林は、ハワイの島々の生命の源である。それは私たちの水源であり、それなしには生きていけない」と述べた。 「オアフ島の真ん中の立地の良い場所にあり、屋外のレクリエーションと保全地域に最適である」と州土地・自然資源局(DLNR)のケイス局長は語った。
コオラウ山脈の頂上につながるポアモホ・リッジ・トレイルへのアクセスが確保され、この地域でのハイキング、キャンプ等がしやすくなる、と付言した。DLNRによると、この地域は真珠湾からノース・ショアまでの3分の1の住民の飲み水の供給源であるセントラル・オアフ帯水層に水を供給する分水界に繋がっている。 買収資金は、州のレガシー土地保全基金、米農務省の森林遺産プログラム、米国魚類及び野生動物生息環境保全計画、ピットマン・ロバートソン基金、海軍、カワイロア・ウィンド社が支払った。買収金額は1,665万ドルで「ハワイ公共土地信託」が仲介した。 州最大の風力発電所を運営するカワイロア・ウィンド社は、30台の風力タービンで被害を受けたり死亡するハワイコウモリ(Hawaiian hoary bats/オーペアペア)の数が予想を上回っていることを憂慮し、買収資金の一部275万ドルを拠出した。2012年11月に操業開始した風力発電プロジェクトでは、20年間で60匹の被害数が認められているが、すでにその数を超えている。同社はこのリクリエーション地区の買収によって許容被害数が265匹まで引き上げられるよう期待している。 また、同プロジェクトは絶滅の危機に瀕した鳥類や連邦政府指定の20種以上の植物や動物の種を保護するものと期待されている。
(日刊サン 2018.11.03)