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スクーター事故をうけ ヘルメット着用規制の動き

Bynikkansan

11月 5, 2016

25日火曜日にハワイ大学モアナキャンパス付近で起きた悲惨なスクーターの事故を受けて、すべてのスクーター運転者にヘルメットの着用を義務付ける法令の制定を州の上院議員2人が再度試みる予定だ。  事故で被害を受けた22歳のスクーター運転手はホノルル在住のリー・J.Y.ホウさんであることが分かった。

 

警察によれば、18歳のスクーター運転手とホウさんは25日午後ドールストリートからイーストウエストロードに向かってツーリングしていた。横断歩道を渡る歩行者のために一人目のスクーター運転手が停止した。警察によれば、ホウさんは前方で何が起きたのか見ておらず、後ろから1台目のスクーターへ追突したという。

 

ホウさんはホンダ1989に乗っており、1台目に衝突した際に明らかにスピードを出していたとカーレーン・ラウ警部は話す。  2台のスクーター運転手はどちらも道路に投げ飛ばされた。救急がホウさんをクイーンズメディカルセンターへ搬送したがそこで死亡が宣告された。救急サービスと警察はホウさんが追突時にヘルメットを着用していなかったと述べた。  1台目のスクーター運転手もヘルメットを着用していなかったが軽い擦り傷で済んだ。  「彼はとっても運が良かったのです」とラウ警部は話す。

 

26日水曜日に解剖を行ったがホノルル検視局は死因を公開しなかった。  ホウさんはカイムキハイスクールを2012年に卒業、ハワイ大学の生徒ではなかった。臨時の追悼が衝突現場近くで行われ、花束やティーリーフで飾られた。  州の上院議員ロレイン・イノウエ氏とジョッシュ・グリーン氏は法案成立まで索引できなかった過去があるにもかかわらず、来年すべてのスクーター運転手にヘルメット着用を義務付ける法案を再度提出する予定であると話している。現行の法律では18歳以下のスクーター運転手にのみヘルメット着用が求められている。

 

交通と安全上院委員会の委員長であるイノウエ氏は、昨年全運転手のヘルメット着用義務化の措置を立案したが、消費者保護商取引に関する上院委員会で失速してしまった。  議会と上院議員の同僚達がどちらも、安全こそ最優先し懸念すべき事項であるという視点を持っていなかったとイノウエ氏は話している。  ハワイ島コハラ病院の緊急治療室医師であるグリーン氏も、全てのスクーター運転手がヘルメットを着用するべきだと強く訴えている。「現行のスクーター運転手に対する安全法では、人々を守るには100%効力がないといえます」と彼は述べている。  全スクーター運転手にヘルメット着用を求めることについては「常識で考えて当然の措置ですし、絶対に命を守るでしょう」と同氏は話す。

 

同氏はスクーター運転手がヘルメットを着用しないせいで頭部を負傷して死亡したり、深刻な長期の脳損傷を負うケースを目撃してきた。「もしも議員達が私が緊急治療室で見てきたのと同じ光景を目にすれば、すぐに法案を可決したくなるでしょう」と同氏は加えている。