1週間に渡る緊迫した待機と観察の後、レスキュー専門チームは、体長45フィートのザトウクジラから漁業用の太いラインをようやく取り除いた。このラインは、尾びれのまわりにからまっていた。
思い切ったレスキューは、20日金曜日午後、マウイ島マアラエア・ハーバー沖で行われた。
岸から最初にこのクジラが目撃されたのは、2月13日、ハワイ島ヒロの北東約24マイル沖のハマクア・コースト沿岸だった。
このクジラが次に目撃されたのは2日後だった。クジラはハワイ島のリーワード・コーストを通過していた。この時点で、クジラを調査するためにウェスト・ハワイ・海洋哺乳類リスポンス・ネットワークが動員され、漁業用ラインの一部にトランスミッターが取り付けられた。
続く4日間、クジラはハワイ島の周りをまわっていたが、木曜日にマウイ島南のアレヌイハハ・チャネルを通過した。
翌朝、救出チームはハワイアン諸島ザトウクジラ国立サンクチュアリの船でマアラエア・ハーバーを出航した。クジラの救出には、クジラの居場所を突き止めるために漁業用ラインに取り付けられた追跡装置を用いた。
クジラに接近する際は、ふくらませることができるボートが使用された。また、クジラのスピードを弱め、クジラを海面に近づけるため、ラインにブイが取り付けられた。
救助隊は、クジラのヒレから太いラインを切り離すため、長い柄に取り付けられた特別なナイフを使った。ラインは回収され、ボートに持ち込まれた。
クジラはからまっていたラインから解放され、泳ぎ去るところを確認されている。