クイーン・カピオラニ・ホテルの3500万ドルの改装の全貌が11日に公表された。
2017年夏に始まった改装は7月に完了予定。19階建てのホテルには315の客室、パブリック・スペース、アトリウム、プール・デッキ、ラナイを構える。215室の客室は既に宿泊が可能で、残る100室は7月から提供される。 ホテルを所有するダイアモンドヘッド・ランドは、改装により2つ星から4つ星の中間価格層のホテルへの変換を狙っている。宿泊料金はスタンダード・ルーム179ドルから。最も高額のダイアモンド・ヘッドとホノルル動物園を一望できるスイート客室は839ドル。 ダイアモンドヘッド・ランドは、サンフランシスコを本拠地とする不動産投資会社プロスペクトヒル・グループと、ハワイ観光業界で著名なパトリック・フィッツジェラルド氏による合弁企業。同氏は2010年から14年までハワイ観光局の委員会メンバーだった。
ダイアモンドヘッド・ランドは2015年5月に韓国企業のYHB社から150カパフル・アヴェニューのホテルを5500万ドルで取得。ホテルの管理を担うコクア・ホスピタリティ社とともにホテルの管理職に大物を採用した。改装後のホテルの総支配人に抜擢されたのは、ジェフ・パーキンス氏。カハラ・ホテル&リゾートの支配人も経験した同氏は業界に20年以上身を置くベテランで、タートル・ベイ・リゾートの運営ディレクターも務めた。マーケティング・ディレクターにはザ・モダン・ホノルルの販売ディレクターだったジョイ・シノブ・トミタ氏。業界18年のベテランであり、ハレクラニ、オアフ観光局、ハワイ観光客・コンベンション・ビューローでの勤務経験もある。
パーキンス氏とトミタ氏は11日にホテルの食事プログラムを紹介。プログラムは東京のプラン・ドゥー・シー社が主導し、プールに併設されたテラスレストラン『デック・アンド・ノッツ・コーヒー・ロースターズ』と、朝はコーヒー、夜はワインやクラフトビールを提供するロビーのカフェが紹介された。 KV&アソシエイツ、ホスピタリティ・コンサルティングの代表キース・ヴィエラ氏は、この改装を近年クヒオ・アヴェニュー沿いで起きている高級化に足並みを揃えた動きだと語る。「彼らは改装費用と雇用する人材の両方に莫大な投資を行いました。1客室平均で10万ドル以上をかける巨大投資です。老朽化した物件を消費額の多いゲストを呼ぶホテルへと変えました。成長を続ける市場において、正しい判断です」と同氏は述べた。
(日刊サン 2018.05.22)