カワナナコア中学校のスピーチ・チームが、女子学生のスピーチ大会セイクレッド・ハーツ・スピーチ・フェスティバルで優勝。この大会で公立中学校チームが優勝するのは19年ぶり。ハワイのスピーチ・リーグの中学校としても初の快挙となった。このチームは昨年の同イベントで2%の得点差で優勝を逃したが、今年は2%の差をつけて優勝を勝ち取った。チームは才能の発掘や練習の努力を怠らなかった。チーム・キャプテンのエミリー・ファンフォンサさんは昨年からチームに参加。当初は経験のない分野に尻込みしていたが、先輩達から多くの指導や励ましを受けた。トレーニングを進めるうちに、効果的な表現や威厳ある振る舞い方、声量の加減、全ての聴衆に明確に自分の表現を伝える技術を身に着け、才能を開花させた。
昨年のトーナメントでは高評価を受けたが惜敗。しかしこの敗退によってチームの団結力が向上し、より高いレベルを目指す決意が出来たという。「チームの絆を深める活動をしています。血は繋がっていなくても私達は家族の様です」とファンフォンサさん。努力は報われる達成感を 生徒たちはシェアフェスティバルでライバルとなったのは、9つの私立校チームと公立のワシントン中学校とチャーター校のユニバーシティ・ラボラトリー校。カワナナコア校チームの指導を務めたのは、11年間トーストマスターズの会員で審査員として特別なトレーニングを受けたジョイ・タービル氏。同氏は生徒達に愛情を注ぎながら、専門的知識やスピーチという芸術の素晴らしさを伝えている。公立学校生として優勝したチームを誇りに思っていると述べ「エアコンが少ないので参加するだけでも大変です」と笑った。
「生徒達は暑さと湿気に耐え、練習が終わると疲れ切っています。練習に集中させるのに苦労しています」と同氏。チームに特別な資金は提供されておらず必要な物はほとんどタービル氏が自腹で負担している。練習場所は小さな教師達のラウンジから狭い倉庫に変わった。困難な状況ではあるがその手にはフェスティバル優勝カップが輝いている。「生徒達には努力は報われるという良いレッスンになりました。互いに支えあう事の大切さも学べました」とタービル氏は述べた。
(日刊サン 2018.04.21)