米国環境保護庁(EPA)は、カリヒのファクトリー通りの鉛濃度が高い土壌の除去のため、所有者のいない同通りへのアクセスを求める行政命令を連邦裁判所に申請した。
同庁によると、除去には3~4週間かかる見込みで、機器、輸送、保管用の敷地は既に確保済とのこと。
EPAと州衛生局(DOH)は1995年と1996年、土壌が舗装で覆われており、住民汚染の恐れはないと判断したが、近年、アスファルトに亀裂やくぼみができ、EPAとDOHの基準値を超える鉛で汚染された土壌が露出し、問題となっている。
ファクトリー通り915番地の住宅の外壁は、通りより低く排水路がないため、雨が降ると浸水し、この家に住む5人の子供のうち4人の鉛の血中濃度が高いという。
EPAは、ファクトリー通りで通常遊んでいる子供と大人、特に崩れた路肩で遊ぶ子供たちは、高レベルの鉛被爆のリスクがあると指摘している。このブロックの両側には、アパートと企業が並んでおり、0.5マイル以内には公園と5つの小学校がある。
州公衆衛生当局によると、汚染源は謎だが、歯科医院、看板塗装店、釣具店、カー・バッテリー再生業者の可能性があるという。 カリヒ・タロ&ランド社は1910年、ファクトリー通りを買収したが、その所有権を譲渡しないまま1926年に解散した。その後、市は暫く、同道路の補修を行っていたが、住民が駐車禁止標識を掲示した以降、補修を停止している。
(日刊サン 2019.10.19)