オアフの6月の住宅市場は前年同月の記録には及ばず、およそ1年ぶりに中間価格の値を下げた。
ホノルル不動産協会(HBR)が6日に公表したデータによると、6月の1戸建住宅の販売価格は前年の79万5000ドルから1.6%下落した78万2388ドルに。 2017年6月の中間価格は史上最高価格であり、この価格に最も近づいたのは今年4月の79万ドル。HBRの代表ダリル・マチャ氏は「昨年6月は1戸建住宅を史上最高価格で記録的なペースで売上げました。今年の数字もそれほど差がついているわけではありません」と話す。 今年に入ってからの6カ月間を比較すると、オアフの一戸建住宅価格は緩やかな成長を続けている。6カ月間の中間価格は、昨年の前期6カ月間の中間価格75万ドルから3.9%上昇した77万9000ドルとなった。 ハワイ最大の住宅市場であるオアフの住宅価格は7年連続で上昇を続けており、中間価格が前年同月から下落したのは2017年4月に1%値を下げて以来となる。
販売価格が上昇する一方で、住宅ローン金利が歴史的な低水準から上昇する局面を迎え、売上数に陰りが見え始めた。 6月の一戸建住宅売上数は昨年同月の370件から1.4%減少し365件に。6月間では1760件が売上げられ、前年同期の1789件から1.6%減少。これまでの3年間、売上数は年5〜6.5%の増加を続けていた。 2月以降住宅在庫数は安定した増加を続けており、需要が鈍っている。市場に並んだ一戸建の数は1361件で、2011年11月以来最も多い数だった。 ホノルルの不動産事務所ハワイ・リビングで責任者を務めるジョージ・クリシュキ氏は、売上数の鈍化は金利の影響を受けた可能性があると話す。現在新しいコンドミニアムの建築が進んでおり、あまり新築が増えない1戸建住宅との競争の激化をもたらしているという。「コンドミニアムの人気が高まっています。価格も手ごろです。最先端の住宅が並んでいるわけではない一戸建住宅よりも、魅力的になっています」と加えた。 オアフの6月のコンドミニアムは、価格も売上数も前年よりも上昇していた。売上数は前年同月の536戸から2.1%増加した547戸。今年の6カ月間の合計では2833戸となり、前年同期の2797戸より1.3%の増加となった。 中間価格も前年同月の40万ドルから5%上昇し42万ドルに。6カ月間では42万5000ドルで、前年同期の39万9000ドルから6.5%上昇した。 HBRのデータは中古住宅のみの統計となり新築住宅はカウントされていない。通常、売上数にカウントされるのは購入契約から1〜3カ月後となる。
(日刊サン 2018.07.17)