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インフルエンザ・シーズン到来 今年は大流行の兆し

Bynikkansan

1月 14, 2018

 今年は2009年以降で最悪の流行になると全米で騒がれているが、ハワイの医療の専門家は、既に州内で患者が急増していると話す。クイーンズ・メディカル・センターの医師達によると、ERの混雑が続いているという。「とても忙しいです。ホノルルの病院のほとんどが同様だと思います。インフルエンザの流行を理由にオアフ島の複数のERは、一時的に救急車の受け入れができませんでした」と、クイーンズのERに勤務するリック・ブルーノ医師。同医師は突然インフルエンザが急増したと加え「インフルエンザの症状の多くは典型的で、咳、発熱、関節痛、倦怠感です。また、持病を深刻化させる傾向があります」と述べた。

 アメリカ疾病予防管理センターには、ハワイを含む46州からインフルエンザ感染拡大が報告されている。本土ではインフルエンザに関連して何万人もが入院し、十数人の死亡が報告されている。州の保健局は、ハワイ州への影響の規模を測るのは時期尚早だと述べた。州の疫学者は、通常ハワイでの流行は今後数週間のうちに始まると話す。「年末の休暇が終わった直後はインフルエンザの活動が活発になり始めます」と、州の疫学者サラ・パーク医師。

 専門家によれば、今年の主流となるのはA型インフルエンザウイルスの1種、H3N2型。深刻な疾病を引き起こしやすい強力なウイルスの1つで、これまでの実績を見てもウイルスに対するワクチンの有効性が低い。それでもパーク医師はワクチンの接種を勧めており、何もしないよりは少しでも防御策を取った方が良いと話す。「ワクチンの有効性に疑問が伴ったとしても、最良の防衛手段となります。深刻な疾病のリスクを負った方は尚さらです」と同医師。インフルエンザ感染拡大を防ぐ他の対策は、手を良く洗い、病気の時は外出しないことだ。

 

(日刊サン 2018.1.13)