日刊サンWEB

過去記事サイト

イゲ知事はオアフ島の 過密刑務所の移転を決断

Bynikkansan

9月 8, 2018

イゲ州知事は、環境影響白書を受け、5億2500万ドルをかけ過密状態のカリヒの刑務所(オアフ地域矯正センター(OCCC))をハラワの州農務局動物検疫所へ移転する決定をした。 しかし、その予算を審議する議会は、知事が受刑者数の長期予測報告を見る前にプロジェクトを急いで進めているとし、今年末に提出される報告書(受刑者数予測を含む)を待って判断する意向。 州の矯正施設の改革支持者も、新しい刑務所より房内の人数の削減を実行すべきだと訴えている。

 

この論争は、ハワイ・アメリカ市民自由連合(ACLU)が、昨年OCCC等の州矯正施設の過密状態を調査するよう、米司法省求めたことで注目され始めた。2002年、カエタノ前知事は、OCCCを閉鎖し大きな刑務所を他の場所に建設する計画を提案し、イゲ知事は2016年刑務所のハラワ移転を訴えた。OCCCは当初628人の受刑者を収容したが、後に改築され8月28日現在では1222人が収容されている。約140人の女性受刑者は拡張されるカイルアの女性地域矯正センターに移動する計画。カリヒのOCCCのそばを高架鉄道が走ることもこの移転計画の政治的背景であり、この高架鉄道そばの土地の経済発展、低価格住宅等建設が期待されている。 新刑務所のデザインは、1,335人を収容し男性受刑者の数が2026年に約25%減の959人となるとの予測に基づいている。 下院財務委員会のルーク委員長は、「現在の前提に基づくのは間違ったアプローチである。新刑務所を建設する前に、保釈・保釈金制度改革や刑法改革について検討すべきである」と述べた。

 

(日刊サン 2018.09.08)