11月6日の州知事選挙で、現職のデイビッド・イゲ知事は、11万票以上の大差をつけ、共和党候補のアンドレア・テュポラ氏を破り再選を果たした。また、副知事選でも、民主党のジョシュ・グリーン氏が、共和党のマリサ・カーン氏に圧勝した。 テュポラ氏は、6日夜早くニール・ブレイズデル・センターに約250人の支持者を集め、敗戦を認めた。夫と二人の娘と一緒にステージに立ち、自分のキャリアのためでなく地域社会に奉仕するために正しいことをやったと述べ、喝采を浴びた。 イゲ知事は、共和党のドナルド・トランプ大統領のハワイでの不人気を利用し、またハワイ共和党内でのテュポラ氏とカーン氏の不和にも助けられ、勝利を確実なものにした。
再選が確実になったイゲ知事は、ドール・キャナリーのポマイカイ・ボールルームに集まった支持者の前で感極まり言葉を詰まらせ、「重要なことは、私たちがハワイの価値観に誇りを持ち、地域社会を愛し信じることである。ヘルスケアは特権ではなく権利であり、公共教育と経済拡大は社会の成長に不可欠である」と述べた。 元州上院議員で医師のグリーン氏は、副知事に就任でき光栄であり、ホームレス、麻薬汚染、州の医師不足の問題に取り組みたいと述べた。 知事は、民主党予備選でコリーン・ハナブサ候補と大接戦を演じたが、本選挙ではトゥポラ候補は大きな脅威にはならないとして控えめなキャンペーンを展開した。電気技術者であったイゲ知事(61歳)は、1985年から1993年まで州下院議員、1994年から2014年まで州上院議員を務めた。2014年民主党予備選で現職のニール・アバクロンビー知事を破る大番狂わせを演じ、総選挙で共和党のジェームス・デューク・アイオナ元副知事を破って知事に就任した。
知事は、昔ながらの草の根運動が重要で、小さな集まりで人々と直接対話が成功の鍵だと述べた。エヴァからマイリまでのリーワード・オアフ選出の州上院議員を2期務めたテュポラ候補(37歳)はリーワード・コミュニティー・カレッジの音楽の教師で、女性のサモア系ハワイアンとして初めて少数党総務を務めた。2018年の州知事選挙は、共和党にとっては惨敗となったが、テュポラ氏のハワイ州での知名度を大きく引き上げた。
(日刊サン 2018.11.17)