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【日刊サンコミュニティニュース】主婦ソサエティー・オブ・ハワイ恒例のクリスマス会開催

Bynikkansan

12月 16, 2019

11月30日 ワイアラエ・カントリー・クラブで

 

 主婦ソサエティ・オブ・ハワイのクリスマス会が、11月30日、カハラ地区のワイアラエ・カントリー・クラブで開催された。今年は例年を上回る170人超が出席。主婦ソサエティのメンバーを始め、ジョージ・アリヨシ前ハワイ州知事、伊藤康一在ホノルル日本国総領事夫妻、コリーン・ハナブサ前合衆国下院議員も臨席した。午前中はフランシス・クバさんらによる沖縄舞踊が披露され、午後はフランス出身のミュージシャンによるピアノとシャンソンが楽しまれた。ラズベガス旅行やギフトカードなどが当たるドア・プライズや3人のファッション・スペシャリストによるクリスマス・セール、サイレントオークションなども行われた。

 

司会進行役のトモミ・アリカワさん

 

 始めに、主婦ソサエティオブハワイの有川啓子会長が挨拶で「クリスマス会は主婦ソサエティオブハワイにとって唯一のファンド・レイズの催しです。たくさんの方にご参加いただき、心より感謝申し上げます。これからもますます、文化的活動、次世代につなげる活動、コミュニティーサービスに励んでいきたいと思っております」と述べた。

 

 

 続いて伊藤美砂子名誉会長が登壇。今年5月に新しい天皇陛下が即位し、11月には大嘗祭やパレードなどが行われたことに言及し、「画面を通じてご即位に関する儀式を見、日本の方々が伝統を大切に引き継いでいるということを感じました。ここハワイでも、多くの方々が日本の伝統や文化を継承してくださっていることに感銘を受けております。今日のように、一人ひとりが実際に会って信頼関係を作っていくということは、日本とハワイの友好関係の大切な土台になっていると思います」と語った。

 

 

 午前中のプログラムでは、琉球舞踊家のフランシス・クバさんとクバさんが主催するSenju Kai Hawaiiの生徒、キャロリン・アラカキさん、ケイトリン・アラカキさん、アシュリー・ロンさん、キャリー・アサトさんによる琉球舞踊が披露された。3歳から琉球舞踊を始めたというクバさんは、高校を卒業するまで沖縄でキャリアを積んだ。大学入学時にハワイに移住し、現在は沖縄とハワイを行き来しながら琉球舞踊の研究を続けている。Senju Kai Hawaii は1997年、クバさんがハワイと縁の深い沖縄の文化の次世代への継承を目的として設立。以来、子供からシニアまで、幅広い年代の人々を対象に琉球舞踊や沖縄の伝統音楽を教えている。Senju Kaiの生徒らは、豊穣と繁栄を謳った『揚作田節 (あぎちくてんぶし)』若い女性たちが美しい花を摘む様子を謳った『貫花(ぬちばな)』他をそれぞれ3人1組で披露。

 

Senju Kai Hawaiiの生徒たち

Senju Kai Hawaiiの生徒たち

 

 クバさんは、玉城流玉扇会・玉城盛義氏が1934年に創作した『日傘踊り』、ハワイアン・ダンスと琉球舞踊を合わせた『カノホナ・ピリカイ』を踊り、会場を魅了した。

 

『日傘踊り』『カノホナ・ピリカイ』を踊る琉球舞踊家のフランシス・クバさん

 

 午後のプログラムでは、フランス人のミリアム・ハエレさんとピエール・グリルさんによるシャンソンのミニ・コンサートが催された。ハエレさんは、アラスカ州のThe Fairbanks Light Opera Theaterに所属する歌手。14年のキャリアを持ち、ブロードウェイやキャバレーショーに多数出演している。ピアノ、アコーディオン、トロンボーンなどさまざまな楽器をこなすグリルさんは、マノアのRendez-Vous Recordingを1979年から経営。レコーディング・エンジニアとしても活動している。フランスの定番クリスマスソング『プチパパノエル』、ハワイのクリスマスソング『メレカリキマカ』を始め、『ラビアンローズ』、『ラ・メール』、『川の流れのように』、フランス語バージョンの『上を向いて歩こう』などを演奏した。

歌手のミリアム・ハエレさん

 

 主婦ソサエティー・オブ・ハワイは、12月にナーシングホーム4カ所の慰問を行い、年内の活動を終了する。総会は2020年3月22日に開かれる予定で、ベートーベン生誕250周年にちなみ、ハワイ・ユース・シンフォニー、ハワイ・オペラ・シアターから招いたゲストによる演奏プログラムを企画している。

 

 

(取材・文 佐藤リン友紀)

 

(日刊サン 2019.12.13)