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「のるかそるか」鉄道建設に対する世論の声

Bynikkansan

1月 23, 2016

オアフ島の住民の多くが、「鉄道建設を継続すべきだ」と考えていることが最新の調査によって明らかになった。

 

ワードリサーチ社の調査では57パーセントの住民が20マイル21駅の鉄道建設に賛成で、40パーセントが鉄道建設を停止するべきだと回答。同社が2011年5月に調査を開始して以来、「鉄道建設賛成派」が多数派に転じたのは今回が初めてとなる。

 

だが、プロジェクトの費用はこの一年程の間に約13億ドル膨れ上がった。このまま費用が増え続ければ鉄道建設に対するハワイ州の世論調査の結果が示す「鉄道建設継続」の声は、すぐさま反対へと転じるだろう。

 

現在、当局は最終的な建設費用をおよそ65億7000万ドルと見積もっているが、実際にどれほどの費用となるかは誰にもわからないという。

41パーセントの人のみが、鉄道建設の費用が80億ドルに達しても建設に賛成し続けると答えている。そして100億ドルに達した場合は30パーセント、120億ドルに達した場合、わずか22%の人がそれでも鉄道建設を支持すると回答した。

 

ハワイ州の世論調査は昨年末12月の28日から年明けの1月9日までの間、オアフ島の433世帯を対象に行われた。この統計調査の標本誤差は±4.7%となっている。

 

鉄道建設を監督するHART(Honolulu Authority for Rapid Transportation)は、プロジェクトを完全に中止し、取り壊す場合の予算として約25億ドルを計上している。それには、フェデラル・ファンドへの返金、建築請負業者への契約違約金の清算、既に建築された柱などの取り壊し費用を含んでいるが、プロジェクトにすでに投入された18億5000万ドルを超える費用は含まれていない。

 

世論調査に参加した人々の中にはこの状況を、プロジェクトを続行して天井知らずに費用が膨らむことを望むか、中止して財政的な打撃を受けることを選ばなければならない「八方塞がりの状況」だと表現する人もいる。

 

また、世論調査に回答したオアフ島住民の15パーセントが、通勤に鉄道を使用する予定だと回答。アイエアからワイアナエまでの居住者に限ると鉄道使用予定の人は24パーセントまで上昇する。