チャーチの友人のカナちゃんが教えてくれたスイカの切り方。
ホノルルキリスト教会で、おやつのスイカを切ろうとしたら、クリスチャンの先輩のカナちゃんが、新しい切り方でやろうよと言う。
切り方①スイカを半分に切る。②両端は1cmくらい断ち落とす(赤い身がついてないから)。③3cmくらいの等間隔で縦に切る。④横も同じく、断ち落とし、等間隔に切る。するとスイカは棒状に抜き取れ、そのままパクリ、食べやすいのなんの! 一同、大ウケだった。
ハワイ産デンスケスイカ系!? 今年は甘くて当たりかも。
昔、ハワイでスイカといえば、一抱えもある、私などではとても持ち上げられない楕円の大玉スイカが主流だった。ところがここ数年、タイの品種で育てた小ぶりの、ラグビーボールのような縞模様のスイカが店頭に並ぶ。
「Thai Watermelonって表示されているから、タイから輸入されたスイカだと思ってた。輸入品なら鮮度がどうかなあって、買うのをためらっていたけど、タイで開発された品種ってことだったのね」と、友人。
さらに最近は、タイスイカと同じようなサイズで、黒っぽい皮のスイカを見かけるようになった。チャーチで食べたスイカも黒系スイカだ。これが甘くて、味もしっかり乗っていて、シャキッとジューシーでおいしい。
黒皮ということは、3000円以上もする日本の高級スイカで、北海道当麻産のデンスケスイカの系統なのだろうか。いやあれはまん丸の球体だから違う品種かなあ。
アローン農場の黒系スイカ、おいしい!
大玉も、タイも黒系スイカも 全部、アローン農場産。
ドン・キホーテのスイカ売り場は圧巻だ。木枠のプールみたいに大きなサークルに、大玉、タイ、黒系がゴロゴロ転がっている。ハワイの人も、スイカのお尻を叩きながら、品定めしている。
スイカに貼り付けられたステッカーを見ると、どのスイカもアローン農場産だ。 アローンさん一家はラオス人。タイとラオスの国境にある難民キャンプから1977年、ハワイに移住してきた。最初一家は、ワイアナエで5エーカーの土地を借りて農業を始めた。アジアの野菜やハーブ、玉ねぎを作り、販路を広げた。4人の子ども達は英語を学び、英語が苦手な両親を助け、営業やマーケティング面で支えた。現在、アローン農場はなんと180名のフルタイム雇用をしていて、オアフ島の各所、約3,000エーカーの農地で野菜や果物、ハーブを栽培している。
スイカは90%が水分、 デトックス、アンチエージング効果も。
たっぷりの水分で体をクールダウンさせてくれるスイカ。シトルリン(アミノ酸の一種)やカリウムが豊富なので、利尿作用や余分なナトリウムを排泄し、腎臓や血圧を安定させる作用がある。リコピンはトマト以上の含有量だし、赤い色はβカロチンだし、すごいぞ、スイカの栄養価!
(日刊サン 2017/8/25)
奥山夏実 おくやまなつみ●フリーランスライター 『クロワッサン』の特約記者を25年続け、東京を拠点にハワイは毎年、半年ほど滞在。近著に『ココナッツオイルバイブル1、2』、『HAWAII 住むように暮らす』(ホノルルの博文堂でも発売中)など。 |