日刊サンWEB

過去記事サイト

HAWAII! OISHII! ハワイイ! オイシイイ! Vol.61 コラム@ココナッツラバー

Bynikkansan

7月 28, 2017

オーストリア産で最高品質。山椒オイルでジャガイモのガレットや鶏とキュウリの和え物を!

 

前にも紹介したカメリナオイルへの注目度が赤丸急上昇だ。カメリナティバというペンペングサ(アブラナ科)の仲間の種子から絞られるのがカメリナオイル。日本ではオーストリア産やカナダ産など複数の会社から発売されるようになった。ハワイでは?

このオイルには、古くて新しい歴史がある。ヨーロッパでは20世紀中頃までは食用やランプオイルとして使われていたが、加工がしやすいナタネ油やヒマワリ油が主流になり、いつしかフェードアウトしていた。ところが近年、カメリナオイルに含まれるオメガ3の良さや、酸化しにくい性質が解明され、科学的なお墨付きとともにリバイバルしているのだ。

血液サラサラで知られるオメガ3は、血流を促して血管をしなやかに保つだけでなく、感染や炎症、アレルギーを鎮める働きがあると報告されている。またカメリナオイルにはイコセン酸という貴重な脂質も含まれ、これにも動脈硬化や高血圧を予防する作用がある。

そんな優秀な特性に着目したスポーツドクターが、疲労回復や筋肉の炎症抑制のために選手に推奨したのがきっかけで、現在、ヨーロッパのスポーツ選手の多くが積極的にカメリナオイルを摂っている。

 

加熱もOKのカメリナオイルは、 薬味のような風味で、和食向き。

ココナッツオイルやウエルネスオイルの本の制作で、何度も取材させてもらった(社)日本オイル美容協会。その代表理事のYUKIEさんが主宰するオイルファーマシーで先日、カメリナオイルの講習会があった。しかも午前、午後2回!

午前はカメリナオイルの特性を学び、ピーマンや緑のハーブをピュレにしたカメリナドレッシングの作り方講習会。午後のは西麻布の、有名女優さんたち御用達の小料理屋のママによる、山椒オイルの作り方&山椒オイルを使った料理教室&ワイン付き。

私は2回とも受講させてもらった。とくに山椒のクラスは、来月ハワイに戻る時、生の山椒を持って帰ろうと思っていたのでちょうど良かった。

カメリナオイルはオメガ3系では珍しく、加熱料理をしても酸化しにくい。そして風味はなんと、純和風。ネギというか、ニラというか、キヌサヤというか、そんな薬味のような味わいがある。だから豆腐にかけてもお味噌汁に加えても、白身の刺身につけてもとってもよく合うのだ。オイルというより、卓上調味料のように使える。

日本で売られているカメリナオイル。

 

ホノルルキリスト教会で、 山椒オイルのランチを作りたい!

山椒オイルの作り方は、山椒の実を一粒ずつ外し、3〜4分茹でて水にさらす。 茹でた実の水分を拭き、そのままオイルに漬けてもいいし、潰してから漬けてもいい。山椒1に対してオイル5くらいの割合が目安といったところ。 私はクリスチャンで、母教会はホノルルキリスト教会だ。教会では礼拝後に皆で手作りランチを食べる。私が当番になったら、鶏とキュウリの山椒オイル和えを作ろうかな! 教会の皆んなに早く会えますよう、お祈りをしようっと。

 

 

奥山夏実 おくやまなつみ●フリーランスライター


『クロワッサン』の特約記者を25年続け、東京を拠点にハワイは毎年、半年ほど滞在。近著に『ココナッツオイルバイブル1、2』、『HAWAII住むように暮らす』(ホノルルの博文堂でも発売中)など。