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HAWAII! OISHII! ハワイイ! オイシイイ! Vol.6 コラム@ココナッツラバー

Bynikkansan

6月 18, 2016

 ココナッツバターは果肉がブレンドされているので、ココナッツオイルより、甘やかで風味もある。

 

 ココナッツバターという製品があるのをご存じですか。ココナッツの白い果肉がブレンドされた、ココナッツオイルのこと。オイルだけなら摂氏25度以上になると溶けて液体になってしまうけれど、果肉がブレンドされているココナッツバターだと、いつも乳白色のゼリーのような半固体。トーストに塗ると、まさしくバターのようなとろけ具合だ。

 チキンや白身魚のソテーに添えたり、白和えの衣に入れると幸せ感満載のおいしさ。だけど私は、トーストにはあえて使わない。

 

ボケない老けない、ケトン体質をめざすなら、 朝食は糖質抜き、トーストもNG。

 アルツハイマー病は、脳の主要なエネルギー源であるブドウ糖をうまく利用できなくなる病気。脳がガス欠状態になって機能不全を起こすため、物忘れや徘徊などの障害が出てしまうのだ。

 そもそも脳は、体の中で一番の大食漢で大の甘党。脳を流れる血液の量は、1分間におよそ750ml。これは体全体の血液量の20%も占めていることになり、脳は多大なエネルギーを必要とする。

 疲れると甘いものを食べたくなるのは、甘党の脳のおねだり。でも欲望のままに甘いものを食べると、血糖値が急激に上昇、すると体は膵臓からインスリンを出して、血糖値を抑えようとする。と、脳のエネルギーがまた足りなくなり、ますます甘いものが欲しくなる悪循環に。脳はアクセルをふかし、体はブレーキを踏んで、コントロールできなくなってしまう。そんな糖質依存から救ってくれるのがココナッツオイルだ。

 ココナッツオイルに豊富に含まれる中鎖脂肪酸は、肝臓で分解されてケトン体という物質になる。このケトン体こそが、ブドウ糖に代わって脳に働いてくれるエネルギー物質だ。ただしケトン体が作られるのは、血中のブドウ糖濃度が低いときだけ。なので糖質制限をして、ケトン体が優先的に使われるように体内環境を整えたい。

 

ケトン体質になれば、 我慢しなくても自然に痩せられる。

 とくに一日の始まりである朝食で糖質制限をすると、脳は甘党であることをだんだん思い出さなくなる。脳が糖質を欲しがらなければ、我慢しなくても自然に痩せやすい体にもなり、一挙両得。だから朝食はおめざのスイーツや、トーストや白米などの糖質はできるだけガマンするのがベスト。

 

豆腐とココナッツオイルは相性抜群。きのこ類の白和え、エビとひじきと青菜の白和えなど、展開は自由。冷蔵庫で2~3日は保存可能。

 

ココナッツバターの白和え

〈材料〉 白和え:Firm豆腐1丁、ココナッツバター(またはココナッツオイル)大さじ3、レモン汁大さじ1、塩小さじ1 具:ひよこ豆、金時豆、グリーンピース、枝豆など、好きな豆の茹でたもの適量

〈作り方〉

①豆腐を3分ほど電子レンジにかけ、水気を切る。(加熱したほうが日持ちがよくなるので)

②ミキサーに白和え衣の材料を全部入れ、滑らかになるまで混ぜる。

③白和えの衣と豆を和える。トッピングにディルや青ネギを散らす。ピンクペッパーもお洒落。

(日刊サン 2015/4/9)

 

 

 

奥山夏実 おくやまなつみ●フリーランスライター


『クロワッサン』の特約記者を25年続け、東京を拠点にハワイは毎年、半年ほど滞在。近著に『ココナッツオイルバイブル1、2』、『HAWAII 住むように暮らす』(ホノルルの博文堂でも発売中)など。