新刊『オイル美容バイブル』ご高覧のほど!
簡単!手作りドレッシング。左からサチャインチと青じそ、アマニとオレンジ、ココナッツとラズベリー、エゴマと醤油。
去年から取材を続けていた新刊がやっと完成した。『オイル美容バイブル』。 食べるウエルネスオイル、美肌のビューティオイルを総特集した一冊だ。取り上げた植物オイルは30種類以上、どれも個性的な味や香りで、最新の健康効果もアップデートしている。
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植物オイルの恩恵ってなに? どう付き合えばいいの?
取材の水先案内人になってくれたのは、長崎県立大学の古場一晢農学博士の言葉。
オイルの機能には3つのステージがある」。ステージ1は、生命維持装置として脂質は必要不可欠な栄養素だということ。2つめは、調味油としての役割。料理の味わいを増す上でとても大切だということ。そして3つめの機能は、アンチエイジングなど、良質のオイルをとることで、より健康で暮らしやすくなるということ。そんな古場教授のヒントをキモに、「生きていきやすいオイル」に出会ってもらえるよう、本書を書いた。
白崎裕子さんの名言、 オイルのクセは乳化で消す!
あまたあるオイルの中で、私たち現代人に最も必要なオイルはなにか? 慶応義塾大学の井上浩義博士や、国立がん研究センターの松岡豊博士など、取材した人全員が、「オメガ3系のオイル」と即答、断言する。オメガ3系のエゴマオイルやフラックスシードオイル、サチャインチオイルなどに多く含まれるα−リノレン酸という脂肪酸が、体内でEPAやDHA に変換され、有効に働いてくれるのだ。
ところがオメガ3系には独特のクセがあるものが多く、苦いとか、えぐいといって敬遠する人も少なくない。 それを救ってくれたのが、オーガニック料理研究家の白崎裕子さんだった。白崎さんは“予約の取れない料理教室”としてつとに知られる白崎茶会を主宰し、著書『かんたんパンレシピ』で、“料理レシピ本in Japan2015”入賞。以前このコラムでも紹介したことのある、私が最も尊敬する料理家だ。
白崎さんいわく、「オイルのクセは、混ぜて乳化させることで中和され、おいしさだけが引き立ちます」。 タヒニペーストや野菜ペーストを加えることで、ドレッシングが分離せずに乳化して、オメガ3系のクセを消す。 たとえばサチャインチオイルと青じそのドレッシングのレシピは、(材料)サチャインチオイル大さじ4、レモン果汁大さじ2、タヒニペースト小さじ2、塩小さじ2/3、青じそ(バジル)20枚、にんにく1/3。 アマニオイルとオレンジのドレッシングは、(材料)アマニオイル大さじ2、オレンジ皮をむいて75g、玉ねぎ1/4個、人参1/3本、酢大さじ2、薄口醤油大さじ2、はちみつ小さじ2、塩小さじ1、胡椒適宜。どちらも材料を混ぜて、バーミックスなどで撹拌するだけで、とろりと乳化する。色も美しい極ウマのドレッシング、ぜひぜひお試しあれ!
奥山夏実 おくやまなつみ●フリーランスライター 『クロワッサン』の特約記者を25年続け、東京を拠点にハワイは毎年、半年ほど滞在。近著に『ココナッツオイルバイブル1、2』、『HAWAII住むように暮らす』(ホノルルの博文堂でも発売中)など。 |