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HAWAII! OISHII! ハワイイ! オイシイイ! Vol.22

Bynikkansan

10月 8, 2016

外はカリッ、中はホクホクほんのりスパイシーなファラフェル。ヨーグルトのタヒニソースを付けて食べるとおいしい。

 

 

前回はキヌアやアマランサスを使った雑穀ナゲットを紹介した。今回もナゲットつながりで、レバノン料理のファラフェルをリリースしたい。

ファラフェルはひよこ豆のコロッケのこと。日本ではあまりなじみがないけれど、欧米のベジタリアンには肉なしコロッケとしてよく食べられているので、ハワイ在住の人の方がファラフェルはポピュラーかもしれない。

 

 

レバノンのファラフェルの作り方。

材料:乾燥ひよこ豆1カップ(一晩水に浸す)、玉ねぎ1/2、ニンニク1片、パセリ40g、コリアンダー30g、小麦粉20~25g、重曹小さじ1弱、クミンパウダー&コリアンダーパウダー各小さじ1、チリパウダー&胡椒&塩各小さじ1/2 作り方:①玉ねぎをみじん切りにして、水分を軽く取る。②ニンニクをフードプロセッサーにかける。③ひよこ豆をフードプロセッサーにかける。*マッシュし過ぎず、ひき割り納豆より細かめの粒つぶでとめる。いったんボウルに移す。④パセリとコリアンダーもフードプロセッサーにかける。⑤④をボウルに移し、ひよこ豆と混ぜ合わせる。きれいな若草色になる。⑥香辛料&塩をすべて入れる。⑦小麦粉と重曹を入れ、まとまりやすい固さに整える。⑧2~2.5㎝大の台形に整える。*冷凍する場合は、この状態でフリーザーへ。植物系の材料ばかりなので冷凍保存に向く。⑨ファラフェルがひたひたにかぶるくらいのココナッツオイルを170度ほどに熱して揚げる。

レシピを教えてくれたのは、中近東やアフリカの家庭料理のダイナー『馬喰町ART+EAT』の小川美穂さん。自身、レバノンやアフリカ諸国に暮らしていた。

「レバノンは美食の国。シシカバブのようながっつり系の肉料理も食べますが、全体的にもっと洗練されています。かつてオスマントルコが支配していた時、レバノン料理を学んでトルコ料理に生かしたのだから、世界の三大料理はフランス料理、中国料理、トルコ料理ではなくてレバノン料理だと、レバノン人は胸を張っています」。

 

 

レバノンやシリアの人の 食卓にも平和を!  

オリーブオイルのルーツも、地中海沿岸のレバノンやシリアが起源。写真にあるホモス(ひよこ豆のペスト)や、タブリ(パセリとトマトのサラダ)にも、オリーブオイルをたっぷり、というよりどぼどぼかけて食べる。それじゃあカロリーオーバーではと心配すると、レバノン人は、「カロリー計算なんて、機械の中で食品に火をつけて、その燃え方で数値を計算しているだけのもん」。  

油は火つきがいいからカロリーが高いとカウントされるけど、機械の中で燃えるのと、体内での燃え方は同じではない。「そんな単純な計算式でレバノン人はごまかされたりしない」と、笑い飛ばされてしまう。

人類の食文化発祥の地ともいえるかの地で、テロや爆撃が相次いでいる。パリでのテロは世界で大々的に報じられたが、その前日、レバノンの首都ベイルートでも自爆テロが起き、200人以上の死傷者を出している。どうか中東に平和を、ファラフェルを家族でほおばれる幸を!

 

 

奥山夏実 おくやまなつみ●フリーランスライター


『クロワッサン』の特約記者を25年続け、東京を拠点にハワイは毎年、半年ほど滞在。近著に『ココナッツオイルバイブル1、2』、『HAWAII住むように暮らす』(ホノルルの博文堂でも発売中)など。