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人気料理研究家 藤沢セリカさんの【スーパーフード活用法 Vol.2 若々しい体を手に入れて保つために毎日食べるコツ】

Bynikkansan

5月 31, 2017

キッチンスーパーフードとは?

前回、基本のスーパーフードに触れましたが、皆さんお試しになりましたか?パウダーやサプリといった食品というよりは医薬品に近いスタイルでの販売だけに、なかなか手を出しづらい、と思った方も少なくないはず。

そこで今回は身近にある、普段目にしていたものに注目した「私流のキッチンスーパーフード活用術」を紹介します。

そもそもスーパーフードとは栄養価が高く、健康成分が多く含まれるもの。昔から体に良いと言われているものはスーパーフードに値する、と考えています。また、そのほとんどがスーパーマーケットなどで手に入れることができるので、今までも知らずに摂取していたかもしれませんね。でも、実際はどれがキッチンスーパーフードと言えるのでしょう? 

まずはどんな種類があるのか、またどのように摂り入れればよいのか検証していきましょう。

 

キッチンスーパーフードの種類と選び方

身近にあるもの、いつも食べているものの中にもスーパーフードはあります。主に野菜ですが、中にはオイルやドリンクにしたものもあります。特に日本の食生活には発酵食品や雑穀などが多く、これらはキッチンスーパーフードとも言えます。食べることにより、免疫力や善玉菌を取り入れ、デトックスし体調を整えてアンチエイジングに貢献してくれます。

ここで紹介する食品はあくまで私のおすすめするもので、他にもたくさんあると思いますが、大切なことが2つあります。「意識すること」そして「選ぶ力を身につける」ということです。

意識する、というのは常に自分の体の状態を把握し、より必要なものを意識的にチョイスする。選ぶ力、とはその食品の成分や育った環境などを意識しながらチョイスする、ということです。

どんなに栄養価が高いものでも過剰な農薬の中で育ったものを選ぶと良い結果を得ることはできません。一番は信頼できる作り手さんやお店で購入することですね。

 

キッチンスーパーフード10

<ブロッコリースーパースプラウト>

ブロッコリーも栄養豊富ですが、新芽はさらにエネルギーが豊富。肝臓の解毒力を高めるデトックスの王様と言われるスルフォラファンがブロッコリーの20倍以上も含まれています。新陳代謝を促し抗酸化力も強いので美肌効果やアンチエイジングに期待できます。生のままサラダなどで食べるのがおすすめ。

 

<アボカド>

森のバターと呼ばれるアボカドにはコレステロールを減らすオレイン酸が多く、リノール酸、リノレン酸も含まれているため血液をサラサラにし、脳梗塞や動脈硬化、高血圧などの予防にもなると言われています。サラダはもちろん、ワサビしょうゆで刺身風に、またスムージーにしても美味しい!

<トマト>

リコピンはβカロチンの2倍の抗酸化力があり活性酸素の働きを抑えてくれるので、アンチエイジング、美肌効果は抜群! 熱に強く油とも相性が良いので一緒に食べると吸収力がアップします。スープや炒め物、トマトソースにすることもおすすめです。

 

<キヌア>

タンパク質は玄米の2倍、鉄分、カルシウムは5倍もあるのに低カロリーで食物繊維がたっぷりなキヌア。お湯で戻してごはん代わりにしたりサラダに入れたりします。アメリカではグルテンを含まないキヌアを小麦粉の代用品としても重宝されています。

 

<梅干>

日本人のソウルフード梅干は疲労回復に役立つクエン酸が豊富。殺菌作用もあるので昔からお弁当やおにぎりに入れる習慣があります。他にミネラル、カルシウムなども豊富な健康食品ですが、塩分が強いので食べ過ぎには注意です。

 

<アーモンド>

細胞の老化を防ぐビタミンEが豊富で、食物繊維はごぼうの2倍、腸内環境を整え老化のスピードを抑えてくれます。アーモンドはまさに女性の救世主、アンチエイジングの強い味方。そのままでも一晩水に漬けてミキサーに入れてアーモンドミルクを作るのもおすすめ。できれば殻つきの生を購入し、食べる分だけ自分でローストしましょう。

 

<納豆>

納豆にしかない納豆菌は、プロバイオティクスと呼ばれる腸内環境を整える善玉菌のひとつ。プロバイオティクスの入ったドリンクやサプリも販売されています。納豆のネバネバには胃粘膜を保護する力もあるので、できれば納豆として摂取したいですね。

 

<味噌>

ローフードとしても人気の味噌は、日本が誇る発酵食品です。タンパク質、ビタミンB群、ビタミンEが豊富で、味噌汁やスープで食べることがほとんど。ただ酵素を生かすなら熱を加えずドレッシングにしたり、そのまま野菜のディップにすることがおすすめです。

 

<モロヘイヤ>

エジプトでは昔、王様がモロヘイヤのスープで病気を治したという逸話もあるほど栄養価が高い野菜として有名。βカロチン、葉酸、カルシウム、ビタミンなど他の緑黄色野菜に比べると栄養価が豊富。スープはもちろん、おひたしなどにしても美味しい。

 

 

<アマニオイル>

亜麻の種子から抽出したアマニオイルはローフーダーにはお馴染みの食材。体内では作れないαリノレン酸が豊富で、体に入るとDHAやEPAに変換され、高血圧を改善したりコレステロール値を下げる働きをすると言われています。熱に弱いので、そのまま野菜にかけたりドレッシングにすることをおすすめします。

 

いつもの食事に置き換えて取り入れてみる

毎日の食事に取り入れるには、特別なメニューを考えるより置き換えることが簡単です。たとえばほうれん草のおひたしをモロヘイヤに、サラダのブロッコリーをブロッコリースーパースプラウトに、ごはんをキヌアに置き換えるなど。ちょっとしたアイデアがアンチエイジングに繋がります。

ここで紹介した以外にもキッチンスーパーフードはたくさんあります。色の濃い野菜、新鮮な青魚、海藻など。お買い物に行ったら食材ひとつひとつを手に取り、よく検証してみて下さい。きっと新しい発見があるはず。美味しいキッチンスーパーフードを見つけて下さいね。

 

キヌアで美味しい栄養を取り入れよう

キヌアはアメリカ航空宇宙局(NASA)が宇宙食の候補に選んだほど栄養価が高く、カルシウムや鉄、食物繊維、そして良質なたんぱく質を豊富に含む雑穀です。

その調理方法も時短で簡単。プチプチした食感が楽しく、シリアルや白米の替わりに最適なので、毎日の食卓に登場回数も増えるはず。

 

〜 一般的なキヌアの戻し方  〜

<材料 2人分>

・キヌア 1/2カップ ・水 5カップ

<作り方>

①キヌアをよく洗って水をきる。

②鍋に①と水を入れて中火にかける。

③沸騰したら中~弱火にして13分ほど煮る。

④キヌアをザルにあげ、水気をきる。すぐに食べない場合は水気をきったあと、タッパーなどに入れて冷蔵庫で保存する。2~3日は保存可能。

 

〜 鶏肉とキヌアのカラフルリゾット 〜

カラフルで栄養価の高いリゾット。そもそも色が鮮やかな野菜は栄養価が高く、抗酸化も強いのでスーパーフードの仲間に入ります。良質のタンパク質が豊富で低脂肪の鶏ささみと一緒に食べれば夜食でも怖くない!?

 

<材料 2人分>

・キヌア(生のまま) 1/2カップ

・鶏胸肉 1/2枚

・パプリカ(赤、黄) 各1/2個

・いんげん 50g

・オリーブオイル 大さじ1

・にんにく(みじん切り)小さじ1/2

・玉ねぎ(みじん切り) 1/2個

・酒 大さじ1

・豆乳 200㏄

・粉チーズ 適量

・オリーブオイル 少々

・イタリアンパセリ 少々 スープ

・水 200㏄

・コンソメ(顆粒)小さじ2

 

<作り方>

①キヌアはよく洗い、ザルに上げて水気をきる。

②鶏胸肉は食べやすい大きさに、パプリカ、いんげんは1cm角に切る。

③スープを作る。鍋に水、コンソメを入れて中火にかけ、コンソメを溶かす。

④フライパンにオリーブオイル、にんにくを入れて弱火にかける。香りが立ってきたら玉ねぎ、②の鶏胸肉を加え、中火で炒める。

⑤④に②のいんげんを入れて炒める。

⑥⑤に酒、①、③を加え、蓋をせずに煮込む。

⑦水分がなくなってきたら豆乳を入れ、弱火で煮込む。

⑧水分が1/2になったら②のパプリカを入れ、さらに煮詰める。塩、コショウで味をととのえる。皿に盛り、粉チーズをかけ、オリーブオイルを回しかけ、イタリアンパセリを飾る。

 

 

藤沢セリカ
ハワイ・アイランド料理研究家。アンチエイジングアドバイザー。ハーブコーディネイター。 料理研究家の母から料理を学ぶ。ハワイ滞在と子育てをきっかけに料理研究家へ。その後さまざまな国へ渡り、現地のレストランなどで修業し、多国籍料理への造詣を深める。多国籍料理ベースのオリジナリティある家庭料理をTV、雑誌、書籍などで発表し、好評を得る。著書に「おうちでハワイアンごはん60」(宝島社)、「Theハワイアンパンケーキレシピ」(河出書房新社)、共同監修書に「ハーブとスパイスの図鑑」、料理担当書に「ワインの図鑑」(マイナビ)などがある。 「ケトジェニックダイエットレシピ」(河出書房新社) 「ボケを遠ざけるココナッツオイルレシピ」(河出書房新社) 「ココナッツ君の出番です!」(スターダスト出版)
オフィシャルホームページ「アロハデリ」 http://www.aloha-deli.com