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Vol. 5 東京の夏、大都会で楽しむグランピング

Bynikkansan

8月 10, 2019

梅雨が明け、東京は連日30度以上の猛暑が続いています。ハワイと違い、トレードウィンドも吹かず、自然やビーチも身近にないコンクリートジャングルの都心の暑さは、耐え難いものがあります。その反動か、ここ1、2年は、都会でもお手軽にBBQやリゾート気分が味わえるちょっとオシャレなオープンエアの「グランピング」型のお店が増えています。

 

 

— 大都心のビアガーデン

JR東京駅から徒歩5分。地下鉄の大手町に直結する私の会社近くの広場にも、7月初めに夏季限定のビアガーデンがオープンしました。昼間はスーツ姿のビジネスマンが行き交う、日本有数のオフィス街の谷間に登場したオアシスのような一画。ギラギラした太陽が沈み、暑さが少し和らぐ時間帯になると、同僚たちとビールで喉をうるおす人で大いに賑わっています。

 

仕事の後の一杯は格別なのでしょう。会社から徒歩圏内で屋外の風を感じ、普通の居酒屋とは違い開放的な気分に浸れるのも人気のようです。気が付けば大手町には10軒近いおしゃれな進化系ビアガーデンが誕生しています。食べ物はBBQ型の料理が多いのが特徴です。

 

ネオンが灯る時間になると、大勢のサラリーマンが屋外の風を楽しみます。あ~ハワイの風が懐かしい…

 

 

— グランピングも流行中

日本でもキャンプは以前から人気がありますが、今年は「グラマラス(Glamorous)」と「キャンピング(Camping)」をかけた造語の「グランピング」という言葉も話題です。元々は英語の造語で、欧米を中心に流行している贅沢にアウトドアを楽しむスタイル。意外と手間がかかるテント設営やBBQの用意はお店や施設に任せ、お手軽に優雅に自然を味わる場所が東京でも続々と増えています。

 

新宿駅の駅ビル「ルミネ」の屋上には白い砂を敷き詰めたビーチ風のBBQレストランが登場。週末ともなれば、予約を取るのも激戦なほど人気で、お値段も高級レストラン並み。お台場や海の近くの臨海地域はもちろん、中央線や山手線の駅に隣接するお手軽なグランピング施設など様々なタイプが東京中に誕生しています。

 

 

— 猛暑の東京を乗り切ります

ハワイに住んでいた当時は気軽に楽しめたBBQ。東京ではちょっぴりハードルも高いイベントなのですが、屋外で食事する解放感は懐かしく、先日は都会の屋外BBQの老舗で、30年前から続く神宮外苑の「森のビアガーデン」に子どもの友人家族と大勢で出かけてきました。完成が近い東京五輪の舞台、新国立競技場を間近に眺める場所で、木々に囲まれて楽しい食事のひと時を味わいました。 記録的な暑さで、熱中症対策が必須の真夏の東京ですが、ちょっとした工夫や楽しみを見つけ、猛暑の夏を乗り切りたいと思います。

 

 

 


竹下聖(たけしたひじり)

東京生まれ。大学卒業後、東京の某新聞社でスポーツ記者、広告営業として15年間勤務後、2012年〜2014年末まで約3年間ハワイに滞在。帰国後は2016年より、大手町のマスコミ系企業に勤務。趣味はヨガと銭湯巡り。夫と中学生の娘、トイプードルと都内在住。


 

 

 

(日刊サン 2019.08.10)