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Study in Hawaii|ハワイで学ぶ vol.8 ハワイで出産、ハワイで子育て

お子さんがハワイの学校に通っている、自身がロミロミのなどの資格取得をめざしている…小中学校から大学、専門学校と、ハワイの教育機関は実に多彩。日刊サンではバイリンガル教育をはじめとする、“学び”の特集をしています。お話しをしてくれたのは、ホノルルで“フォーカス教育研究所”を主宰する鵜飼高生(ウガイタカオ)さんです。

 

鵜飼さんの妻、未央(ミオ)さんは11月に出産予定、第一子誕生です! 未央さんも“フォーカス教育研究所”で講師をしたり、経営のマネージメントなどをしていて、ご夫婦ともども教育にはとても熱心です。

 

 

妊娠7ヶ月、鵜飼家の胎教は?

「0歳から3歳までの脳はとても吸収力があって、3歳までにシナプスのつながり方は大体決まると言われています。僕たちは子どもに英才教育をしたいわけではなく、子どもがやりたい、知りたいと、心と体をいっぱい動かして、体験して発見したり、感動できる環境をいつも用意してあげたい。自主的なやりたい気持ちを尊重して、子育てしたいと考えています」

 

今回は未央さんにも加わっていただき、『ハワイで出産、ハワイで子育て』について話していただきましょう。

 

「アメリカでは妊娠期間を40週間として数え、3つの期間Trimestersトライメスター」に分けます。1〜12週は妊娠初期の、ファースト・トライメスター、13〜26週は安定期のセカンド・トライメスター、27〜40週が妊娠後期のサード・トライメスターです。私は33週なので、サード・トライメスターです」今は20〜40分おきにお腹の中で寝たり起きたりしていて、起きている時はよく動くのだという。

 

「肺の機能も整ってきたのでしゃっくりもします。起きている時は私が、日本から送ってもらった絵本を読んだり、夫がお腹の赤ちゃんに話しかけたりします。アルファ波の音楽が胎教に良いというじゃないですか。でもママが好きだったり安らいだりする音楽なら、お腹の中の赤ちゃんも喜ぶそうです。だから私はクラシックに限らず、ポップスもよく聞きます」

 

 

赤ちゃんはおなかの中で外の音を聞いているといわれる。胎児の耳の機能が完成し始める妊娠20週以降から、徐々に絵本読み聞かせや音楽を聴かせるなどを始めると、母子ともにリラックスした時が過ごせる。

 

 

家庭内では日本語で育てます

「さて、英語日本語どちらで子育てをしようか? 僕たちは考えました。妊娠がわかってから、英語日本語どちらも完璧な、バイリンガルの子どもや両親に聞いてみたんです。家庭内では何語で育ったの? って。答えは100%日本語でした。もともと人間には2つくらいの言語能力を体得する力は余裕で備わっています。でも家庭内で英語と日本語の両方を使い始めると、インプット量がそれぞれ半減するわけだから、ボキャブラリーも少ないし、混ざってしまって会話力が遅れがちになると言われています」

 

鵜飼さんも未央さんも学生時代にアメリカ留学経験があるので、英語には不自由していない。だから片親が英語で話し、片親が日本語で話す選択肢もあったが、あえて日本語だけで育てることにした。

 

「家庭内で日本語で育っても、プリスクールに行けば最初英語がわからなくても、2週間もすると喋り出します」幼児にはとても順応力がある。

 

「そして学校や社会では、日本語を使う機会はどんどん少なくなる。英語より日本語の方が難しいから、後で学ぼうとすると相当の努力が必要ですしね」と鵜飼さん。

 

「ただ、キンダーガーデンで私立のプナホウやイオラニスクールを受験させたいというのなら、早めの英語教育をした方が良いかもしれません。我が家でもすでにプリスクールの見学ツアーなどに参加しています。人気のプリスクールは最低、出産1年前からアプリケーションが必要ですから。見学ツアーに子どもは連れて行けないので、入園前から準備をするんです」

 

(プリスクールについては、次号で特集します)

 

 

病院のマタニティクラスも盛りだくさん

未央さんは、プリスクールの見学ツアーに加え、出産のためのマタニティクラスにも参加している。

 

「ホノルルで出産ができる大きな病院は、Kapiolani Medical Center(カピオラニ・メディカルセンター)か、Queens Medical Center(クイーンズ・メディカルセンター)です。私は家からも近いのでカピオラニ・メディカルセンターで出産します」病室や分娩室などを事前に見学できる病院ツアーは無料。

 

「どうしたら安産ができるか? たとえば陣痛が始まったらすぐに、楽になるための呼吸法をする、パートナーや家族にはこんなマッサージをしてもらうなど、カピオラニにはチャイルドバースの産前・産後のマタニティクラスがあり、とても充実しています」こちらは有料だが、実践的で役に立つ内容ばかりだという。鵜飼さん夫婦はどれも二人で参加しているんだそう。

 

「赤ちゃんの突然死、Sudden Infant Death Syndrome 乳幼児突然死症候群についての講座も受けました」

下記は、米国小児科学会のガイドラインだ。

1.必ず仰向けで寝かせる

2.固いマットレスなどの上に寝かせる。

3.母乳育児が推奨される

4.少なくとも生後6カ月まで、できれば1歳を迎えるまでは親と同じ寝室に寝かせる。ただし、親と同じベッドを共有せず、ベビーベッドやバシネット(ゆりかご)などに寝かせる

5.乳児が眠る場所に柔らかい物や寝具は置かない

6.昼寝や夜の寝かしつけのときにはおしゃぶりを与える

7.ソファや椅子には決して寝かせてはならない

8.妊娠中、出産後は禁煙、乳児が受動喫煙になるような環境を避ける

9.乳児がアルコール、違法薬物にさらされないようにする

10.乳児を必要以上に暖かくしない(大人より一枚少ないのがちょうど良いとされる)、頭を覆わない

11.妊婦は出生前の定期健診をきちんと受診する

12.推奨されている全てのワクチンを接種する

13.エビデンスが不十分なため、乳児突然死の発生を避けると宣伝している市販品などを使用しない

14.乳児を毛布などで包み込むことは、推奨されない

 

「このうち乳児を寝かせる場所に関しては、ぬいぐるみなどの柔らかいおもちゃを置いたままにすることもNGです。ベビーガード、たとえば赤ちゃんがベッドの柵にぶつかったり手足を挟んだりしないようにするために柵の内側に取り付けるパッド、毛布、枕を使用することも否定しています。ベビーベッドを使用する場合には、固いマットレスにぴったりとシーツを敷いた上で赤ちゃんを寝かせ、それ以外には何も使用すべきではないという見解です」