母と子が “Sight Words” で英語を体感してみよう
プレスクールを控え、我が子に英語力を身につけさせてあげたい。英語が不得意なお母さんでもできる英語教育があるのだという。
「Sight Words をご存知ですか。単語を見るだけで即座に意味が連想できなければならない超重要単語のことで、ネットで単語一覧を入手することもできます」
頭で単語を暗記するのではなく、視覚的に理解し、使い方を体感することで、お子さんの認識力や読み書きする力を遊びながら養うことができる。
「たとえばPlayという単語が出てきたら、お子さんとキャッチボールで“Play catch”、お人形と“play with dolls”と言いながら遊ぶんです。Playはこういう時に使うんだな、っていう場面を体に会得させてあげるんです」
Sight Wordsを覚えさせている時は日本語は使わずに英語だけ。英語が苦手、発音が不得意なんてぜんぜん気にしなくて良いと鵜飼さん。 「国際会議の場でも、みんな色々な訛りの発音をしながら、理解し合おうと努めてミーティングをしています。日本人のお母さんは恥ずかしがらず、失敗を恐れず英語を話してください」
子育てはお父さんも大事。 「英語がネイティブなお父さんに、子どもといる時間を増やしてもらいたい。英語圏の友人のうちに遊びに行くとか、日本語のない環境で過ごす時間を多く持って欲しいです。夜寝る前の絵本は、お父さん担当とかね」
鵜飼さんのようなプロに頼むと、どんなスキルアップをするのだろうか? 「幼児期はまず遊びから。ボールゲームや積み木などの遊びをしながら教師を“面白い、楽しい人”と思ってもらう。そして遊びの中で起きていることを、単語ではなく文章にしないと伝わらないことを感じ、面白さや楽しさ、不思議や疑問を言葉で表現したくなるように引き出しながら英語の言い回しを教えます。心が動かないと、英語を使いたいと思いませんから」
I want to “play” more! と、遊びの楽しさを体感し、Because I want to make the blocks higher、積み木をもっと高くしたいからもっと遊びたいと、自分の気持ちを論理的に言えるように指導していく。 「遊びを遊びで終わらせないのが、プロの英語教育です。これ、高校生に教えるより、はるかに難易度が高いんですけどね(笑)」
(取材・文 奥山夏実)
鵜飼高生(ウガイタカオ)
大阪生まれ、東京育ち。小学生の時、アメリカのオハイオ州で過ごす。明治大学理工学部卒業後、再度渡米。ハワイ大学マノア校にて博士号取得。現在は、『フォーカス教育研究所』の代表取締役。“家庭教師”と“塾”両方の利点を融合させた“家庭塾”メソッドを用い、ハワイ在住の多くの子ども達や家族のサポートに専心している傍ら、建築士としても活躍している。
(日刊サン 2019.03.22)