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今すぐできる椅子ヨガ|ドクター國陶ゆかりの終活コラム3

私が教えているコミュニティのヨガクラスに、ある日70代半ばのパーキンソン病の患者さんが来ました。
震える手を薬で抑え、「病気でも運動は出来るだけしなくちゃ」と、毎週水曜日朝1時間のクラスに参加。膝の術後の人、腰痛持ち、右肩が凝っている手芸の先生、乳がん手術の後リハビリの方も、医者やフィジカルセラピストに勧められたと、クラスに来てくれました。しかし、マットヨガは、やはり立ったり座ったりがきついとの事。そこで、「椅子ヨガ」クラスを始める事にしました。2年と少し前の事です。

 

 

ほんの数人で始めた椅子ヨガクラスは、今では毎週14~15人が参加する大きなクラスになりました。欠席者がいると「あら、どうしたのかしら」「今ベガスに旅行中だよ」とお互い心配し合うグループです。椅子ヨガは、何も難しいことをするわけではありません。コンピュータやテレビの前でも、簡単にできる軽いストレッチ運動、呼吸を整え、姿勢を正し、頭や感情に行きがちな意識を、無理をせずに体の感覚に取り戻す事、ちょっと心を穏やかにする瞑想も取り入れます。年齢にかかわらず、術後や怪我のリハビリ、高齢者、車いすの方でもできるのが、椅子ヨガです。捻挫をしてしまった方、義肢を使う方。マットでするヨガを、穏やかペースにアレンジ。今では、20代のママに連れられた7か月の赤ちゃんから、93歳のお婆ちゃんも来ています。クラスが終わると、この93歳、スリムな体ですくっと立って、折り畳みの椅子をさっさと片付ける皆のお手本です。

ジムやダンスクラスに行くもよし、海岸を毎朝散歩するもよし、やりやすい運動を生活に取り入れる事は、医者や薬のお世話にならなくても手軽にできる健康法です。わかっていてもなかなか、という方、今読んでいるものをちょっと横に置いて、椅子の上で軽くストレッチしてみましょう。椅子に座ったままで、頭の上に両手を上げ、ゆっくり数えて1-2-3。オフィスでも、飛行機の中でもできる姿勢や背骨のストレッチが、気分や態度を向上させ、いつしかライフスタイルの変化までもたらす椅子ヨガ、お友達を誘って一度試してみませんか。

 

【プロフィール】

Institute of Transpersonal Psychology 博士号修了。ハワイのWEBテレビ放送局、THINKTECH HAWAIIで日本人コミュニティで活躍する人々を紹介する番組「Konnichiwa Hawaii」でパーソナリティーを務める。本業はライフコーチ・催眠療法士。

 電話(808)286-2085 メール [email protected]

WEBサイト:http://www.yukari-kunisue-coaching.com