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窓は自然光を室内に入れ、また室内環境を維持したまま外の景色を見ることの出来るとても重要な役割を果たしています。常夏のハワイでは、良くも悪くも窓から太陽熱がさんさんと入るので、一日の時間帯や季節によっては、とても暑く不快な室内になってしまう場合もありますね。今回は遮熱性のある様々な窓ガラスについて簡単にご紹介致します。

 

最も安価かつ簡単なのはTINT  

車の窓ガラスに良く用いられる手法ですが、ガラスに薄い膜を貼ることで眩しくなくするだけでなく、熱も遮断できます。建物用もあり、専門業者も当然いますが、時間をかけてやればDIYでも十分キレイに貼ることができお手軽です。フィルムにも様々な種類があり、金属系のものは電波を遮断してしまうので注意が必要です。携帯電話やWifi等が通じなくなってしまいますので、少し高価ですが出来ればセラミック系のものをお勧めします。セラミック系であれば、部屋の明るさは適度に保ちつつ、UV及び熱のほとんどを遮断することが可能です。

 

Low-eガラス  

ガラスの内部に金属膜を挟むことで太陽熱とUVを遮断することができます。暑い季節には、外からの太陽熱を反射し涼しい室内環境をつくり、寒い季節には、室内熱を反射することで暖かい室内を保ちます。どの季節でも有意義に活用できるため、とても人気のあるガラスの種類です。普通の窓ガラスに比べてコストはかかりますが、西側や東側の窓のみに設置するととても効果的です。色はほとんどつかないため、普通の窓ガラスと混ぜて使っても違和感はありません。

 

電子カーテンシステム  

こちらは最も最先端な方法です。熱と光の遮断を自由自在に調整できるという優れものです。エレクトロクロミックジェルと呼ばれるものがガラスとガラスの間に挟まれており、電気を流すことで調光します。スイッチ一つで完全な透明から真っ黒まで調整できるのはとても便利です。近年開発されたボーイング787の機内にある窓ガラスもこの技術を利用しているため、馴染みのある方も多いかと思います。カーテンやブラインド、ひさしが全く必要なくなるのは良いですね。建築用に大きな窓ガラスでももちろん利用可能です。電子カーテンは、その優れた機能性のため、当然コストは最もかかります。今回ご紹介した選択肢を上手く取り入れて、一つのシステムで統一するのではなく、場所に合わせてガラスの種類を選ぶとよいかもしれませんね。

 

 

 

鵜飼 高生 Takao Ugai 建築士・AIA・LEED AP・博士(建築)・家庭塾長 Focus Labo LLC 代表取締役

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明治大学建築学科卒業後、ハワイ大学マノア校で建築の博士号を取得。日米両国での建築設計実務経験がある、経験豊富なハワイ州登録建築士。