アロハ! 田中徹也です。今回も日本の不動産売却についてのノウハウをお話しします。日本の不動産を売却する場合、次のような6つの行程で進みます。
1.不動産業者へ査定を依頼し、その後エージェントを決める
ハワイの場合は、まずエージェントを決めるのですが、日本の場合はまず数社に査定を依頼します。その査定を通じてどの不動産業者がどういう考えとノウハウを持っているかを見極めて依頼する会社を決めます。
2.売り出す
不動産業者が、物件を売り出します。広告、オープンハウス、また業界のネットワークに登録など、この辺りはハワイと日本と大きく変わらないと思います。
3.内覧など経て、購入希望者が現れる
希望を受けて、内覧を行います。ただし、賃貸中の物件は中を見せることができません。建物の外観だけ見せる感じになります。
4.価格を含めた交渉
内覧後気に入れば日本の場合は「購入申込書」を買主が売主に提出します。ハワイで言うところのオファーですが、日本場合はこの購入申込書そのもので売買の契約成立はしません。あくまで、交渉のスタートという位置付けです。そこから価格を含めた細かい調整をしていきます。
5.売買契約
条件のすり合わせは完了すれば、いよいよ売買契約です。日本の場合は、売主買主不動産業者が揃い、契約書に記名押印し手付金の授受を行います。ハワイの場合はエスクローが預かりますが、日本の場合は契約時に買主が売主に直接手付金を支払います。
6.契約後一ヶ月前後で最終決済引き渡し
ローンを使わずに現金で一括で取引する場合は、前記の6の段階で一発で取引します。しかし多くの場合は、買主がローンを使うことが多いので契約してから約一ヶ月後に決済引き渡しとなります。ハワイではエスクローに買主が入金、売主が権利譲渡の手続きをエスクローにおこない取引します。
しかし日本の場合は、銀行などに売主、買主、仲介業者、司法書士、銀行などが一堂に集まって、顔を合わせて取引します。書類を司法書士が確認し、適法に取引できるとGOが出たら買主から売主に直接お金を支払い、取引を完了です。
このように、最初のエージェント決める流れが若干違うことと、売買契約、決済引き渡しについても売主買主が顔を合わせて直接お金をやりとりすることが、日本とハワイの大きな違いと言えますね。
次回は売却の入り口となる、いくらで売ることができるのか? 物件の査定についてお話しします。
田中徹也
株式会社ユービーエル 代表取締役
20年以上地元神戸で不動産仲介業務をおこなう。 全国を対象とした不動産売却のコンサルティングも行う。 ハワイ好きで、毎年ホノルルマラソンにも参加。
【メール】 [email protected]
【WEB】 https://www.e-ubl.co.jp/hj/
(日刊サン 2019.09.24)