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桜が終わってまた、さくら

 

 先週から、NYに来ています。仕事の関係で、今回は約1ヶ月ちょっとの滞在となりそうです。前回からのお話、「オレゴン高校留学ストーリー」を続けようかと思いましたが、せっかくなのでしばらくの間はお休みして、タイムリーなNYでの出来事を書かせて頂くことにしました。  

 

 高松出発の朝、いつものように、もうすぐ92歳になる高齢の祖母と私の母が、空港まで見送ってくれました。私と、主人のアダムの姿が見えなくなるまで、いつもと変わらず、振り返ると、何度も何度も手を振って笑顔で見送ってくれるおばあちゃんとお母さん。二人の姿がどんどん小さくなり、やがて見えなくなる瞬間がやってくる…  

 仕事柄、1年のうちでハワイとNY、高松を行ったり来たりの生活をしている私たちですが、何度同じ出発の別れを繰り返しても慣れません。毎回、とても切ない気持ちを味わいます。でも、高松から出発する際には、いつも二人に見送ってもらえること、そして、健康で旅を続けられるということは本当にありがたいことです。改めて、感謝の気持ちが湧いて来ます。  

 高松空港から羽田空港へと移動した後は、バスで成田空港まで行き、そこからJFK国際空港までは約12時間のフライト。高松の自宅を出発して丸々24時間経過後、ようやく、マンハッタンにあるアダムの実家に無事に到着しました。待っていてくれたアダムのママがギュ〜とハグして抱きしめてくれたおかげで、長旅の疲れが一気に吹き飛びました。  

 前回NYに来たのは今年の1月。その時はハワイから直行便を利用してNY入りしました。20度を上回る常夏の島ハワイから、いきなりマイナス20度の極寒の地、NYに降り立った時には、あまりの温度差に、恐怖を感じるほどの激しい寒さを味わいました。人間、最悪を経験すると、怖いものはありません。まだまだ日本と比べると寒い日が続くNYですが、前回と比べると身の危険は感じずに生活ができております。(笑)  

 日本を出発した時には、ちょうど桜の花が散ってしまったところでしたが、NYでは今、いたるところで花が咲き、セントラルパークでもだんだんと桜の開花が見られるようになりました。  

 春の気配を感じながら、24時間眠らない街、マンハッタンでの生活がスタートです!

 

つづく

 (日刊サン  2016/4/15)

 

大森 千寿
香川県生まれ。一人っ子。8才の時に韓国ホームステイを経験。12才の夏休みはオレゴン州にホームステイ。16才でオレゴン州のハイスクールに1年間留学。2003年自分探しで訪れたNYで運命の人と出逢い国際結婚。2010年ハワイにホテルコンドミニアムを購入したことがきっかけとなり、ハワイで過ごす時間が増える。現在はアーティストで夫のアダムウェストンのマネージメントをしながらハワイ、NY、日本を拠点に活動中。

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