日刊サンWEB

過去記事サイト

約1ヶ月振りに、NYに戻ってきた。ここ数年は、年に4回以上NYと日本を往復する生活を送っている。  慣れとはすごいもので、以前は長いと思っていた14時間前後のフライトも、最近では全く苦にならず快適に機内での時間を過ごすことができるようになった。時差ぼけも結構好きだ。

 

私のまわりには、アートの仕事の関係で、世界を飛びまわっている人たちが多い。2週間に一度、NYと東京を往復している人もいれば、一週間ごとに、日本から北京やオランダ、ブラジル、香港にタイへと移動して仕事をしている人も居る。ちなみに、この一週間ごとに世界へ仕事で出掛けている方は、70代。その方に会って以来、歳を理由に自分の行動に制限をかけることなど、決してできなくなった。

そんな人たちを身近に目の当たりにしていたら、数ヶ月に一度の日本とNYの往復は、地元香川県と東京を往復しているような感覚にさえ陥る。環境から受ける影響は、とても大きい。

 

特に海外へ行くことだけが旅ではない。休みの日に、自分の住んでいる街を離れて隣町へ行って見るだけでも、ある人にとっては大きな旅となるかもしれない。

決して、遠くへ行くことだけが旅ではない。いつも通る通勤路をちょっと変えてみるだけでも、目に入ってくるものや聞こえてくる音に変化があるかもしれない。何か気づきがあるかもしれないし、それがきっかけとなって、日々の生活の中でちょっとした変化が生まれるかもしれない。新しい発見がみつかる旅になるかもしれない。何事も、やってみないと何が起こるかわからない。

まだ見たことのない景色や人々、新しいものに触れることは、とてもエキサイティングだ。自分の今まで知っていた小さな世界を、また、大きく広げてくれる。

 

人生も、旅そのものだ。

うまく目的地にたどり着けないときがあってもいい。思ったより、時間がかかってもいい。道に迷っても、回り道をしたっていい。ひとつひとつの経験こそが、その人にしか持てない唯一無二のオリジナルな魅力と個性そして人間味を創り上げる。

人生が見せてくれる景色を最大に味わい、楽しもう。私は旅という人生の冒険を、これからもじっくりあじわって楽しんでいきたいと思う。

 

大森 千寿
香川県生まれ。一人っ子。8才の時に韓国ホームステイを経験。12才の夏休みはオレゴン州にホームステイ。16才でオレゴン州のハイスクールに1年間留学。2003年自分探しで訪れたNYで運命の人と出逢い国際結婚。2010年ハワイにホテルコンドミニアムを購入したことがきっかけとなり、ハワイで過ごす時間が増える。現在はアーティストで夫のアダムウェストンのマネージメントをしながらハワイ、NY、日本を拠点に活動中。

www.chizuomori.com