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あなたの口癖は何ですか〜? 私の夫、アダムの口癖は、”You never know!”  

絶対に無理だ!という状況でも、彼はいつも、”You never know!”ってこたえます。この一言を言われるとネガティブの感情から一気に、可能性溢れるポジティブの感情へと導いてくれる、私にとっては、とても大事なキーワードでもあります。日本語にするとシチュエーションによっても違いますが、「先のことは分からない。まだどうなるか分からない。」的な感じでしょうか。  

 

数日前、私にとって大事なこのキーワードが連発される夜がありました。アダムの小学校からの友人マイルスが仕事でLAからNYへと数日帰ってきて、一緒に食事に行った時のこと。彼もマンハッタン生まれ育ち。職業は、ジャズミュージシャン。父親は世界的に有名なジャズミュージシャンで、マイルスが高校生の時には、父のワールドツアーに同行して何度も日本にも来たことがあり、日本が大好き。  

日本の話で散々盛り上がった後、話題は幼少期へと移って行き、今ハリウッドでメガスターになった、アダムとマイルスの仲の良かった幼なじみの話に。  

彼は、日の目を見ないまま、何年も何年もバイトをしながら自主映画を撮ったりしながら諦めず、頑張っていました。そして、ある日、偶然その映画をスピルバーグが観ることに!そこで一躍有名になった、のではなく、その後もコツコツと努力を続けていたら、なんと数年後にまたスピルバーグの目に留まり、そこからは一気にメジャーデビュー。今では、ハリウッドスターの年収トップ5に入るほど大活躍している。アダムとマイルス曰く、彼はごくごく普通の子どもだったそうで、その話をしながらまた、”You never know!”  

 

彼以外にも、夢みたいなサクセスストーリーを掴んだ人が身近にゴロゴロ。ニューヨークで生まれ育つと、環境的に”You never know!”の諦めない精神が身に付くのだろうか。(笑)

「自分に限界なんて作らない。だって、この先、どんな人に出会って、どんな人生になるかなんて、”You never know!”だから」  

目の前に座っていたマイルスが、ターキーバーガーをかじりながら軽く言ったこの言葉に、深く納得。誰かが語る夢を聞いて、「無理だ!」と簡単に決めつけるような人間には私自身、決してなりたくない。  

 

興奮して話をしていたら、気づくと午前2時過ぎ。真夜中を過ぎていることにも気づかないほど、金曜の夜のマンハッタンは陽気な人に溢れ、街はきらめき、人々の声や動きが静まる気配を一向に感じない。無限の可能性とともに。

 

 

(日刊サン  2016/10/24)

 

大森 千寿
香川県生まれ。一人っ子。8才の時に韓国ホームステイを経験。12才の夏休みはオレゴン州にホームステイ。16才でオレゴン州のハイスクールに1年間留学。2003年自分探しで訪れたNYで運命の人と出逢い国際結婚。2010年ハワイにホテルコンドミニアムを購入したことがきっかけとなり、ハワイで過ごす時間が増える。現在はアーティストで夫のアダムウェストンのマネージメントをしながらハワイ、NY、日本を拠点に活動中。

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