世界を身近に感じれる場所NYC。自然と日常生活の中で世界中から集まった人たちと出逢い、世界中の美味しいお料理が食べられ、世界中の文化に触れることができ、ボーダーレスな世界を味わうことができます。
昨日は、マンハッタンの自宅から地下鉄で約10分の場所にあるチャイナタウンで、ニューヨーカーの友人たち3ファミリーが集まりブランチを楽しんできました。子どもたちを含めて計9名でひとつの丸テーブルを囲みました。
その光景がなんともニューヨークらしいな〜って思ったのですが、夫アダムの幼なじみの奥さんはポーランド出身。そして、また別の友人カップルの養子に迎えた4才になるかわいい娘ちゃんはアフリカ出身。そして、私は日本出身。そして、アダムを含め友人たちの両親はイタリア人、オーストリア人、ロシア人、スコットランド人それに…もう、切りがないほどたくさんの国が混ざり合っています。レストランのひとつのテーブルがまるで国連みたいです。(笑)
飲茶を注文し、お料理が出て来るまでの間大人たちはこれからのアメリカのことや家族の近況報告、仕事柄経済がどのような方向で進んでいるかなどなど、おしゃべりが尽きません。
ちょうど、大人たちの会話が途切れたとき、5才になるエミリーが4才のジェシカに「When is your birthday?」と質問しました。すると、ジェシカが「Tomorrow!」とこたえました。え〜!! 明日がお誕生日だなんて、なんて奇遇なの!早速お祝いしなきゃ〜! と盛り上がる私を見て、友人のビルが一言。
「チズ、ジェシカの誕生日は来月だよ。この歳の子どもたちはね、未来のことはすべて”Tomorrow”で表現するんだよ。だから、過去のことはすべて”Yesterday”だよ。子どもたちの人生は今と、明日と昨日でできているんだよ」
なるほど! そういうことか。小さい子どもたちにとっては、未来も将来もすべて「明日」なんだ。そう考えると、遠い将来のこと、先々のまだ起きてもいない未来のことを考えて不安になったりクヨクヨする必要もない。未来は”Tomorrow”だけ。明日がくると、また明日がくる。その繰り返し。シンプル。
4才のジェシカが何気なく言った”Tomorrow”と言う言葉。「明日」を大事にしない人が未来を大事にできるだろうか。そして、誰にでも明日がやってくるとは限らない。でも、明日を信じる。
人生は今、この一瞬一瞬の積み重ねでできている。
気のおけない友人たちとの楽しいブランチタイムに、思いがけず、4才のジェシカから”Tomorrow”にある、大事なキーワードに気づかせてもらいました。
(日刊サン 2016/9/6)
大森 千寿 香川県生まれ。一人っ子。8才の時に韓国ホームステイを経験。12才の夏休みはオレゴン州にホームステイ。16才でオレゴン州のハイスクールに1年間留学。2003年自分探しで訪れたNYで運命の人と出逢い国際結婚。2010年ハワイにホテルコンドミニアムを購入したことがきっかけとなり、ハワイで過ごす時間が増える。現在はアーティストで夫のアダムウェストンのマネージメントをしながらハワイ、NY、日本を拠点に活動中。 |