また、NYへと戻ってきました。日本を出発した時には35度を超える猛暑日が続いていたのですが、ここ数日のNYは24度前後。湿度も日本ほど高くないので過ごしやすいです。
さて、いつもはマイレージを貯めている関係で、決まった日系の航空会社を利用し、決まったルートでNY入りしている私たちですが、いつもと同じだと面白くない!ということで、今回は日本からNY行きのルートを変えてみることにしました。
まず実家のある高松空港から直行便を利用し、たった1時間で韓国の仁川(インチョン)空港へ到着。翌日、仁川空港からJFK国際空港へと移動するというルート。高松空港で預けた手荷物はそのままJFKまで直行。しかも、NYまでの搭乗手続きまで高松空港で行なうことができて、楽チン。地方からでも世界がぐっと近くなって感動です。
乗り継ぎの関係で仁川空港内に1泊しました。イミグレーションも通らず、そのまま空港内の搭乗口ゲートエリアのホテルにステイ。翌朝、ホテルをチェックアウトして階段を下り、なんと搭乗口までは徒歩1分という便利さ!
レストランを探してぶらぶらと空港内を歩いていたら、20代前半くらいの可愛らしい韓国人女性が、流暢な日本語で私に話しかけてきました。いきなり話しかけられてびっくりしたけれど、話が弾んで10分くらい盛り上がってしまいました。
彼女は、アニメをきっかけにずっと日本に憧れていて、いつか「原宿」と「温泉」に行くのが夢なのだとか。そのために、頑張って働いてお金を貯めて、日本語も毎日勉強しているらしい。自分の母国が、海外に住む誰かにとっての憧れの国だと聞けることは、とても嬉しい。
「いつか、必ず夢を叶えてね。」そう約束して、彼女と別れました。
韓国仁川空港からNY行きは、初めて、アシアナ航空のエアバスA380を利用。異様なほど巨大なその旅客機は総2階建て。乗客495人と乗組員33人、総勢528人でのフライトは、平日にも関わらず満席。ビジネスマン、子ども連れ家族、留学生、旅行者と多くの人が世界へと出入りしている状況を目の当たりしました。
いつもとは違う選択をしてみた今回の道中。いつもと違う新しい体験ができました。
「いつもと同じ」から少し外れてみる。その先には、まだまだ気づいていない新たな世界が、私たちを待ってくれているのかもしれません。
(日刊サン 2016/8/1)
大森 千寿 香川県生まれ。一人っ子。8才の時に韓国ホームステイを経験。12才の夏休みはオレゴン州にホームステイ。16才でオレゴン州のハイスクールに1年間留学。2003年自分探しで訪れたNYで運命の人と出逢い国際結婚。2010年ハワイにホテルコンドミニアムを購入したことがきっかけとなり、ハワイで過ごす時間が増える。現在はアーティストで夫のアダムウェストンのマネージメントをしながらハワイ、NY、日本を拠点に活動中。 |