ハワイの教育コラム|カリスマ音楽教師リネー先生の人生が決まる!? 大切な幼児教育
Vol.7
アロハ~!前号では幼児音楽教育がその後の人生の決め手になるほど重要だと伝えしました。
万が一、早期の音楽教育を逃してしまった方々にも朗報があります。まだ取り返しのつく方法が幾つも残されているのです。
6、7歳までに音感の訓練を始めないと絶対音感は付きませんが、“相対音感”を身に付けることは可能です。相対音感とは与えられた特定の音と比べて、音程が高いか低いか、どのくらい離れているか等で次の音を判断していく音感のことを言います。こんな風に何かを時期的に逃してしまってもあまり心配しないで下さい。大きくなってからでも、大人になってからでも、または高齢になってからでも音楽を学ぶことでのベネフィットは驚く程たくさんあります。
音楽を聴くとリラックスできますよね。音楽には人の心を癒したり、意欲を奮い立たせたりする効果があるのは皆さんも体験済みでご存知だと思いますが、他にも脳を活性化させるなど、メリットがたくさんあります。音を聴いた時、脳は一部だけではなく、脳内の色々な部分が一斉に働き出します。前頭葉、側頭葉、小脳、基底といった脳内のそれぞれの部位が、音の高さを聞き分けたり、リズムを感じたり、歌うことに反応したりしながら、活動し、伝達しているのです。
こんな風に脳のあらゆる部分を一度に活動させるのですから、理解力や集中力や記憶力が非常に良くなるはずです。またリラックスしている時には、アルファー波と言う脳波が現れますが、それが緊張をほぐしたり、ストレスを軽減させてくれたりします。痛みを和らげる効果もあるので、癌患者の痛み緩和や術後に音楽を聴かせるのも苦痛の軽減に繋がります。
その他にも、ピアノや他の楽器を演奏したり、リズムに合わせて踊ったり、歌ったりすると、自己表現が思うようにでき、それが自信に繋がり、精神にもとても良い影響を与えます。練習した後や、演奏会後の満足感も格別です。そのお陰で周りの人とのコミュニケーションもスムーズにできるようになり社会性が増したりもするのです。
そのため、発達障害のあるお子さんや、認知症のお年寄りのケアにも最近では音楽療法が頻繁に使われるようになりました。またてんかん発作、脳梗塞やパーキンソン病の方のリハビリ等にも取り入れられているようです。
ここに紹介した以外にも音楽の効能は本当に多く、その効果は想像をはるかに超えて大きいです。音楽はベネフィットばかりに恵まれていて、デメリットが全くなく、万物に効く特効薬のようなものだと私は信じています! 皆さんもそう思いませんか?
著者プロフィール:レネーリエてるや Renee Rie Teruya『カリスマ教師、リネー先生』ことRenee’s Music Studioのオーナー・音楽教師。東京出身。国立音楽大学附属音楽中学校、同高校、同大学卒業。30年以上前にハワイへ移住、二人の女児の母。 アメリカ国内外の著名音楽大学への合格者、大きな世界コンクールでの優勝者等も多数輩出させている。同時に、赤ちゃんからシニアまで幅広い世代の人に 『音楽の素晴らしさ』と『愛と優しさ』をも伝える。 https://archive.nikkansan.net/learning/reneesmusicstudio/ |