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ハワイの教育コラム|Mindfulness in Education vol.5

ハワイの教育コラム|ハワイから心と心が通じる教育を発信する

Mindfulness in education

Vol.5 ヨガマットの上で行うことだけがヨガではない!?

 

ヨガといえば、ヨガマットを敷いて、色々なポーズをして、体をストレッチするようなイメージがありますよね。しかし、ヨガはマットの上での練習だけではなく、日常生活に取り入れて実践することで人生や生活が豊かになる教えがたくさんあります。

 

ヨガの最古の経典であると言われている「ヨガスートラ」には、8つの概念が書かれています。これをヨガの八支則と言います。その内容は、人や社会に対して守ることや日常生活の中で守るべきこと、ポーズの練習、呼吸を通して気をコントロールすること、感覚をコントロールすること、そして一つの対象に意識を集中すること、瞑想、そして、最終的に至福の状態にたどり着き、宇宙と一体になることと記されています。

 

ヨガのポーズを練習することは、実はこの8つの概念の3つ目にあたり、ヨガの練習には上記のような他の概念も存在しています。そのため、ヨガマットの上で行う以外のヨガの練習をしていくこと=オフザマット(ヨガマットがない日常生活の中でできること)ですることで、人生が豊かになるよう自分自身を導いていきます。

 

よく「幸せになりたい」という声を聞きますが、「いま、私たちはすでに幸せ」なのです。それに気づくこと、そしてその心の平穏を保ち、いつも余裕を持って過ごしたいですよね。

 

 

ヨガの練習を通して総合的に行き着くところは、「究極の幸せ」「至福」。それは富ではなく、「今、ここにいる」ことが幸せと感じること。太陽や自然、恵まれた環境に囲まれていること。家族、友人などにサポートされて今の自分があること。その自分の中にある魂が宇宙と一体化する、肉体レベルを超えた感覚を得ることをヨガの練習の最終地点としているのです。

 

そのように考えると、ヨガは呼吸をしている全ての人が生活に取り入れることができるものです。私はこれまで85歳のおじいちゃん、車椅子の方にもヨガを教えてきました。赤ちゃんでも、高齢者でも、車椅子に乗っていても、寝た状態でもできます。 それを多くの方に知ってもらいたいと思います。

 

八支則の概念で紹介されている「人や社会に対して守ること」では、

●言葉や態度の暴力を振るわない

●物質的なものだけでなく、すべてのものを盗まない

 

「生活の中で守ること」では、

●贅沢をしない、執着しない、献身的な気持ちを持つこと

●身の回りを整え清潔にする

などがあげられます。

 

最近の私は、無駄を省き、贅沢を控え、身の回りを整え清潔にすることで気を整えるように意識して生活をしています。その実践に対して、参考にしているのが、近藤麻理恵さんの人気著書「人生がときめく片付けの魔法」=英語タイトル”The Life-Changing Magic of Tidying Up”です。アメリカでも大人気のこの本は私の日常生活を豊かにする方法のバイブルの一つになっています。この本を読んで整理整頓を心がけ、心身を清潔に保ち、ときめく心を持つことも、日常生活オフザマットでできることだと思います。できることを少しずつ。皆さんも是非参考にしてみてください。

See you next time!

 

 

 

著者プロフィール:カヨコ・パーキンス Kayoko Perkins

ハワイ在住11年。英語とヨガに情熱を注ぐ小学校四年生の娘の母。ワイキキにある語学学校ハワイパームスイングリッシュスクールでスクール業務全般に携わる傍ら英語、ヨガウェルネスクラスも指導。ヨガインストラクターとして、ハワイでのホテル、イベント、ヒーリングヨガセッションなどで活躍する。また、ハワイの公立小学校でも、日本語、キッズヨガを教えている。

www.HealingYogaHawaii.com

www.HawaiiRyugaku.jp