ハワイの教育コラム｜ハワイから心と心が通じる教育を発信する
Mindfulness in education
Vol.16 世界は広い
9月初旬のLabor Dayの週末、娘とともに、古くからの友人が住むカリフォルニア北部のベイエリアに行ってきました。ハワイ移住前、カリフォルニアに半年ほど住んでいたこともあり、カリフォルニアは特別な思い出がたくさんある場所です。ハワイからサンフランシスコ空港まで約５時間、親しい友人が空港まで迎えにきてくれ、友人の自宅に娘と2泊させてもらいました。
ツリーハウスのような木造の温かい家は、家の改造の仕事のプロである友人が全てデザインして作り上げた家で、そこは森の世界！ 丘の上に、友人が住むフロアがあり、その下に、ミニキッチンつきのスタジオタイプのお部屋が二つ。一部屋には、NYに長く住み最近カリフォルニアに来たというブラジル出身の女性と、フィジー島やマウイ島に住んでいたこともあるというモンタナ州出身の男性のカップルが住み、もう一部屋にはアフガニスタン出身でアメリカには40年も住んでいるという男性が住んでいました。
アフガニスタン出身の男性は優しさに溢れていて、料理でおもてなしすることが大好き、と出発前に朝食を用意してくれたり、アフガニスタンのお菓子をお土産にくれたりしました。 このお家の裏庭には、ハンモックや手作りのシーソーがあり、レモンの木やラベンダー、ブラックベリーなどが育っています。ブラックベリーを摘んで、翌朝、娘がブラックベリージャムトーストの朝食を作ってくれました。
「ハウスメイトの皆にも配りたい！」とサプライズで娘が持っていき、彼らと色々話すことができました。ハンモックで読書をしたり、レモンの木に実っていたレモンを絞ってレモネードを作ったり。庭にある噴水の置物にペインティングしたり。今までしたことがない過ごし方で、「憧れの夢の暮らしの中に今、生きている！」という感覚でした。
ハワイでの生活はスローライフといっても私の毎日は非常に忙しく、でもここでは本当の意味でのスローライフ、マインドフルネスな生活を体験することができました。朝、夕は近くのハイキングに行き、さらに森林浴。3泊目は、サンフランシスコにフェリーで行き娘と観光、ホテルステイを満喫。最終日の午前中は、ゴールデンゲートパークに行きました。
霧の街・サンフランシスコ、朝の新鮮な空気と、霧と森林、湖、鴨、滝、全てがキラキラしていて、その時間は魂との対話の時間でした。 ハワイに住んでからバケーションといえば、日本に一時帰国する際に２週間ほど休みを取り、家族と過ごすというのが習慣になっていましたが、こんな風に３連休を利用して、魂の旅をすることができるんだと気づきました。
ついつい慣れ親しんだ環境の中で、同じサイクルで過ごしてしまうことはよくありますが、行動パターンを変え、視点を変えて物事をみると、思考も狭くなっていたことに気づきます。世界は広いし、まだまだたくさんしたいこと、行きたいところがあります。子どもや家族、親しい友人と一緒に魂の旅、おすすめです。次はどこに行こうかな。
Kayoko Perkins
ハワイ在住12年。英語とヨガに情熱を注ぐ小学校四年生の娘の母。ワイキキにある語学学校ハワイパームスイングリッシュスクールでスクール業務全般に携わる傍ら英語、ヨガウェルネスクラスも指導。ヨガインストラクターとして、ハワイでのホテル、イベント、ヒーリングヨガセッションなどで活躍する。また、ハワイの公立小学校でも、日本語、キッズヨガを教えている。
（日刊サン 2019.09.13）