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 先日突然80歳のシニアの方から電話がありました。アメリカには50年近く住んでいるそうですが、ご主人も子供もなく、英語もわからないまま月日が経って、現在に至っています。今までは受け取っていた年金の中から家賃を支払って、残りは生活費の一部となっていましたが、家賃が年々値上がりして、今では受け取った年金は左から右へ流れてしまい、現在では貯金を切り崩して生活しているそうです。

 

 私達の寿命は年々延びていますので、予想以上に長生きした場合、どうしましょうか?

 この方は引越ししたくても、どのようにしたら良いかわからないまま、家賃は$1,000を超えています。不動産会社や大家さんから45日の退去通知がでれば、簡単には次の住処は見つからないので、路頭に迷います。

 

 すでに不動産を所有している方なら、ローンがなくなった後は楽ができるかと思うでしょうが、それも大きな間違えであることを感じるこの頃です。

 ご存知のように管理費は毎年値上がりしています。さらにビルが古くなってくると、修復工事が行われますので、予期せぬ特別賦課金が発生することもあります。そのため、緊急の資金を用意しておかなくてはなりません。

 賃貸で現在の相場より安く快適に何十年も同じ所に住んでいる方は大家さんが変わり、子供が相続した時に、現在の相場に値上げさせられることもありますので、将来の準備が必要です。

 私の知人のように大家さんが亡くなり、子供が不動産を相続したのですが、遺言書に現在のテナントが退去するまで、家賃は値上げしないよう、明記されているようなケースもあります。

 

 不動産を所有していない方にはシニアハウジングの手続きを早めに始めることをお勧めします。

 入居できるまでにはかなりの年数がかかりますが、一旦入居したら、追い出されることはありませんので、安泰です。 仕事がら、色々なシニアハウジングに行きましたが、日本人は少ないようです。

 私達はアメリカに住んでいても、知らなくて損していることがたくさんあります。できるだけ、色々なセミナーに参加して、情報を集めるようにしましょう。

(日刊サン 2019.11.27)


 

横江和子

親の介護がきっかけで、アメリカの長期介護や年金に興味を持ち、保険のライセンスを取得。配偶者がメディケアのパートDのペナルティーを生涯払い続けることになり、メディケアの分野を習得し、色々なシニアの医療保険会社の資格を取り、皆様のニーズに合ったプランをご紹介しています。

 

シニア医療保険スペシャリスト

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