SPIAとは略語でSingle Premium Immediate Annuity という保険料一括払いのアニュイティー(即時年金)のことです。保険料を一括払いし、最短で翌月から毎年または、毎月年金が受け取れるものです。その間、一括払いした保険料を保険会社が運用し、利息をつけて上乗せして年金として払います。これは、利率が保険会社と加入時期により異なりますが、確定年金ですので、利息プラス年金=受け取り金額は、契約時に確定しギャランティーつまり、利率固定なのです。
●以前から日本の資産家には好まれていた
SPIAには最長で36年受け取り可能な会社もあり、以前から日本の資産家の方が世代をまたいで資産を贈与するときに現金をこれらの資産に換えて贈与税などの評価減をはかるために好まれてきました。
●昔のSPIAは流動性に欠けていたが、今は…
投資大国アメリカでは、利率だけをみれば、ほかにもよい可能性を生み出せる金融商品がたくさんあります。しかし、リターンを取るとリスクもとらなくてはなりません。SPIAは元本はもちろん、契約時に確定した利息もギャランティーです。
しかし、昔のSPIAは流動性にかけており、いったん契約すると年金を受け取り続けるしかないものがほとんどだったようです。世の中の変化、シニア層の増加により、社会的ニーズが変化し、ここ数年でSPIAもかなり流動性を増しており、途中でお金の一括引き出しなどができるように各社改定を行っています。
●最近ポピュラーになってきたその理由とは
一時はそんなにポピュラーではなかったSPIAですが、先日金融関係の記事で、シニアがかなり購買しているとありました。なぜなら、将来の年金がギャランティーされています(減るリスクなし)。
それまで主に、投資やリタイアメントプランで運用して増やしてきた資金を、いよいよ使う側の半生に入った時、やはり、将来の生活費がなくなることは耐えられないリスクです。それまで、アクティブに運用してきた資金の一部をこのSPIAに入れる方が増えてきたのは、生きている限り、お給料のように決められた額を受け取ることができるからです。
横江和子
親の介護がきっかけで、アメリカの長期介護や年金に興味を持ち、保険のライセンスを取得。配偶者がメディケアのパートDのペナルティーを生涯払い続けることになり、メディケアの分野を習得し、色々なシニアの医療保険会社の資格を取り、皆様のニーズに合ったプランをご紹介しています。
シニア医療保険スペシャリスト
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(日刊サン 2019.03.15)