家を最高のパワースポットにする
こんにちは、メアリーです。
現在アメリカには18歳未満の子ども達は約7,400万人おり、この数は国の人口の約22パーセントを占めています。一世帯に子どもが2人だとした場合、サンタさんはいったいどれくらいのスピードで一軒一軒をまわらないといけないのでしょうか。この時期は学校のクリスマスコンサートの参観や、ホームパーティーへ持っていく一品料理、それに加えてプレゼントの買い物などで目がまわる日々ですが、サンタさんの忙しさを考えると文句なんて言っていられませんね。
さて、私は2020年の新たな挑戦を考えてワクワクしているところです。来年は親として少し違ったアプローチをとってみようと考えています。それはもっと“リラックスしたママ”になって子育てをしよう、ということです。
いつもお伝えしていますが、子育ては長期マラソンのように取り組む姿勢が必要です。山あり谷ありの毎日ですが、1日が終わる時には心も体も翌朝にむけてのリセットをしなければなりません。忙しすぎると睡眠を削って帳尻を合わせようとしてしまいがちですが、これは逆効果。
寝不足になると子どもへの対応もどことなく荒くなりがちです。気がつくと理不尽な叱り方をする親を避けて、子どもが部屋から出てこなかったりします。家族の幸せのために一生懸命働いていても、イライラして家庭内の空気が重くなってしまい、本末転倒の結果に。
本来子どもにとって「家」という場所は、この世で一番くつろげる所でなければいけません。大人のように気分転換にドライブに出かけることや、お気に入りのカフェでリフレッシュする選択肢がない子どもには「家」という場所はとても大切な空間なのです。
学校の宿題は大人社会でいう“残業”と同じです。学校で9時間みっちり勉強をした後、家でも寝るまでにしなければいけない宿題があり、習い事がある日はさらに忙しくなります。その上、学校社会では避けられない人間関係の悩みや将来への不安など、精神的にまだまだ成長段階にいる子ども達にはなんとも酷な毎日。
これらのことを乗り越えながら、時間やストレスマネジメントのスキルを磨き、様々な経験からたくさんのことを学んでいくには、意欲を持って毎日を過ごすことが不可欠です。この意欲を効率よく充電できる「家」にするには、リラックスしたママが必要。どんな状況にも常に笑顔で対応してくれるママの存在は子どもにとって本当に力強いサポートです。
子どもが親の顔色をうかがいながら生活するようではいけません。「家」を最高のパワースポットにするために、親は極度の喜怒哀楽を避け、いつ話しかけても“いつものママ”でいられるように心がけましょう。リラックスした環境で育っている子どもは自己肯定感が高く、それは人生の多方面に渡りメリットをもたらしてくれるのです。
教育スペシャリスト メアリー先生 vol. 10
(日刊サン 2019.12.20)
メアリー
教育現場に24年携わるハワイ在住の教育スペシャリスト。カカアコにて英才キッズアカデミーを運営。人間能力開発研究所の創立者であるドーマン博士に直々教わったテクニックと独自の研究を合わせ、「IQ(頭脳)とEQ(人間性)をバランスよく育てる教育法」を開発。こどもLLCなど、子どもが社会に出るのを楽しみにするようなレッスンが人気。また、ストレスのない受験対策や子育ての細かい指導法は信頼が厚い。
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