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ハワイの教育コラム|イゲット千恵子の子供をビジネス脳にする Vol.23

ハワイの教育コラム|イゲット千恵子の子供をビジネス脳にする

Vol. 23 年末年始に子供のコミュニケーション能力を高める方法

 

 もうすぐクリスマスですね。子ども達は、サンタに見られているので、今月はきっといい子が多いのではと思います。クリスマス、年末年始とハワイは来客が多く、大家族のファミリーイベントなども多いので、子ども達は大人に会う機会がたくさんありますよね。

 

 普段の子どもたちにとっては、大人といえば自分の親と先生くらいしか会う機会がないので、年末はいろいろな大人たちとのコミニュケーションを学ぶチャンスです。

 

 我が家は一人っ子なので、息子が小さい時から大人と混じってレストランなどで食事をすることが多くありました。そんな時には、事前に車の中で、「今日は、日本から〇〇さんという、ママの同級生の夫婦と一緒に食事をします。ホテルのレストランに行くので、衿つきのシャツと長ズボンを着ないと一緒に食事ができません」など、いつもとちがう場所へ行くことや、外食の時の自分の立場などを息子に伝えます。

 

 このように、誰かと一緒に外食をする時には、テーブルマナーだけではなく、テーブルトークを教えるように心がけました。事前に今日会う人の職業や住んでいる場所などを教えて、トークを広げられるようにするためのネタを仕込んでから行きます。 

 

 なぜなら、これから会う人と一緒に過ごす2時間がつまらない、退屈な時間にならないようにするためには、相手に興味を持つことが、コミュニケーション能力を高めるキーだからです。食事の時に、ゲームさせておくなんていうことはありえません。

 

 帰りの車の中では、今日あった人の職業について話します。子どもは、なるべく多くの職業について知っていた方が、社会を知ることができるし、いろんな選択肢があることを知ることができます。だから、できるだけ変わったことをしている大人に会わせておきたいのです。

 

 後日、「ほら、〇〇さん覚えている?」って聞いたところで、名前なんかすぐに忘れてしまいます。出会った人を忘れないためには、記憶に定着させるために、連想ゲームのように、「ホテルでフレンチを食べた日本からのママのお友達で、IT企業を経営していて、英語がしゃべれるおじさん、いたじゃん?」と聞いてみれば、たいていは思い出せるのです。

 

 そして、もしかしたら、将来就職に困った時、「あの時の小さい男の子〜?」と思い出してくれて、就職を世話してくれる可能性だってあります。このように、大人とのコミュニケーション能力は、とても差のつく能力になるので、年末年始、大人とたくさん会う機会を活用して、ぜひやってみてくださいね。ハッピーホリディ!

 

 


イゲット千恵子

オアフ在住、日米で会社経営&作家 2017年に「経営者を育てるハワイの親 労働者を育てる日本の親」を出版し、日米の教育の違いによるビジネスマンの仕上がりの違いを書いた本が話題となる。日米での事業は、グリーンスパハワイ、通販事業、スクール、教育事業、ハワイ教育移住、執筆、講演、セミナーなど、詳しくは、chiekoegged.com


 

 

(日刊サン 2019.12.20)