歴代の五輪のポスターがズラリ。その時代の最先端のデザインを眺めるだけでも、訪れる価値ありそう
来夏の東京五輪開幕まで、早いものであと250日を切りました。12月21日には新国立競技場がオープンし、嵐やドリームズ・カム・トゥルーなど、日本を代表する豪華アーティストが共演するこけら落としイベントが決定。いよいよ五輪への気運が高まってきました。
東京五輪までカウントダウン
新国立競技場がある東京メトロの「外苑前」駅~JR「信濃町」駅、「千駄ヶ谷」駅の一帯は、プロ野球・ヤクルトの本拠地の神宮球場やラグビーの聖地・秩父宮ラグビー場、東京五輪で卓球の舞台となる東京体育館など、日本を代表するスポーツ施設が数多く集まっています。緑も多く、都内の癒しスポットでもあるその一角にこの9月、日本初となる「日本オリンピックミュージアム」が完成し、私も足を運んでみました。
年代ごとに楽しめるミュージアム
真新しい新国立競技場と道を挟んで隣接するピカピカの施設で、正面入り口には5色のオリンピックマークが輝いています。「近代五輪の父」と呼ばれるクーベルタン像にお出迎えされ、「入園料500円(高校生以下は無料!)を払い2階の展示エリアへ。テーマは「オリンピックを知る、学ぶ、感じる、挑戦する、考える」。日本が100年以上前に初出場したストックホルム五輪以来の歴史や貴重な資料が展示されています。
ちなみに私の記憶に残る最初の五輪は、1984年のロス五輪。けがを克服して表彰台に立った柔道金メダルの山下泰裕の姿は、当時小学生だった私にも強烈でした。4年ごとの五輪は、自分の人生の歴史とも重なり、そんな記憶をたどりながらの見学など、様々な楽しみ方がありそうでした。
過去日本で開催された62年の東京、72年の札幌、98年の長野五輪のメダルの実物や聖火リレーのトーチなど貴重な展示も多く、五輪までカウントダウンのこの時期には興味深いものばかり。さらに60年近く前の前回の東京五輪時に作られたお土産の湯呑み茶椀やポスターなど、当時の時代背景が分かるものも多数あり、今回の五輪との違いを比べるのも面白そうです。
日本オリンピックミュージアムの正面。今の時期の東京の日没は早く、閉館時間の午後5時に外に出たら真っ暗でした
五輪選手の動きも体験!
また最新の技術を使って自分とオリンピアン(五輪選手)の動きを比較できるコーナーもあり、アスリートの能力の高さも体感。体を動かして楽しめる工夫もあり、世代を問わず満足できる施設でした。
東京都民として残念なことに、マラソン会場が札幌に変更になることが正式に決定されました。「このタイミングで・・・」とは思いますが、8月の東京の酷暑を誰よりも知るだけにアスリートのコンディションが最優先と納得もできます。
五輪前にぜひ新スタジアムへ!
12月21日にオープンする国立競技場では、来年の元旦にはサッカーの天皇杯の決勝が、1月11日は大学ラグビー日本一を決める大学選手権が開催されることも発表されました。五輪本番のチケットは入手困難ですが、まずは五輪前に新しくできたスタジアムに出かけ、その雰囲気を味わってみるのも、良いかもしれません。
【日本オリンピックミュージアム】
住所:東京都新宿区霞ヶ丘町4-2
(銀座線外苑前駅から徒歩5分)
開館時間:10時~17時(月曜休み)
観覧料金:500円(65歳以上400円)、高校生以下無料
竹下聖(たけしたひじり)
東京生まれ。大学卒業後、東京の某新聞社でスポーツ記者、広告営業として15年間勤務後、2012年〜2014年末まで約3年間ハワイに滞在。帰国後は2016年より、大手町のマスコミ系企業に勤務。趣味はヨガと銭湯巡り。夫と中学生の娘、トイプードルと都内在住。
(日刊サン 2019.11.23)