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メジャーリーグ、日本人5選手がフリーエージェントに

Bynikkansan

11月 11, 2017

ヒューストン・アストロズの初優勝でワールドシリーズが終了すると、メジャーリーグは「ストーブリーグ」とも呼ばれるオフシーズンに突入しました。まずは球団との契約が満了、あるいは球団が来季の契約オプションを行使せず、フリーエージェントになった選手の名前が発表され、今季は日本人選手の名前も複数含まれています。

 

今夏、ロサンゼルス・ドジャース優勝の助っ人して加入したダルビッシュ有投手は、トレード時にドジャースがレンジャーズから引き継いだ契約が満了。ワールドシリーズ終了直後には来季もドジャースに残りたいとコメントしていましたが、果たして実際その通りになるのかどうか?ダルビッシュ投手の動向は、日本ハムからメジャー入りが期待される大谷翔平投手と並んで今年のストーブリーグ注目の的になっています。

 

 

田中投手はヤンキース残留

一方、ア・リーグの優勝決定シリーズでアストロズに敗れたヤンキースの田中将大投手は、フリーエージェントになる選択権を行使せず、ヤンキース残留を決定しました。今季のレギュラーシーズン中は好不調の波が激しかった田中投手ですが、プレーオフでは3試合登板で20イニングを投げ、わずか2失点。

 

シーズン中はメジャーデビュー以来、自己最多の35本塁打を浴びるも、プレーオフの3試合では1本も許さず、3試合での防御率は0.90。プレーオフではしっかりとエースの役割を務め、ファンやニューヨークの辛口メディアにも歓迎される残留決定となっています。

 

 

上原投手はフリーエージェントに

チームはナ・リーグの優勝決定シリーズまで勝ち進んだものの、故障離脱が長引き、プレーオフの出場登録から外れてしまったシカゴ・カブスの上原浩治投手は、1年契約が満了し、フリーエージェントになっています。来年4月には43歳の誕生日を迎える上原投手。

 

来季について自身のブログでは、「白紙の状態です。話があれば嬉しいことですが、やっぱり年齢がネックなんで、どうなるのか…。もし無ければ、終わりってことになるだろうね」と記しています。契約の話がなければ、引退も示唆する内容ですが、すでにトレーニングを再開し、万全を期しています。

 

 

岩隈投手の契約オプションは行使されず

シアトル・マリナーズの岩隈久志投手もフリーエージェントの仲間入りです。2015年シーズン終了後に結んだ契約では、昨季と合わせて324イニングを投げていれば、来季は年俸1500万ドルの契約が自動更新されるはずでした。

 

しかし、今季は6試合に登板し、31イニング投げたのみ。5月のロサンゼルス・エンゼルス戦を最後に右肩の炎症で戦線を離脱した後、マイナーリーグでのリハビリ登板などを経たものの、9月24日にチームのプレーオフ進出の可能性が消失すると、その3日後には手術を受け、シーズン内の復帰は叶いませんでした。

 

岩隈投手が規定イニング数に達しなかった場合も、マリナーズには年俸1000万ドルでの来季契約オプションがあったのですが、100万ドルの違約金を払うことで無効にしています。岩隈投手は2012年のメジャーデビューからマリナーズ一筋でプレーしてきた選手。来年4月には37歳になり、2015年シーズン終了後のオフシーズンにはドジャースとの契約合意が報道されながらも、身体検査の結果、破談になった経緯があります。

 

3人の子供たちも含め、すっかり地元社会に溶け込んでいる様子で、本人の希望としては来季もマリナーズでプレーしたいはず。しかし、故障歴がネックとなり、規定イニング数に達していれば手にしていたはずの契約額よりも低い、出来高払いの比重が大きい契約を受け入れざるを得ないかもしれません。

 

2016年はマリナーズでチームメイトだった岩隈投手(左)と青木野手(右)

 

イチロー選手は 50歳まで現役でいられるか?

先月44歳になったイチロー選手も、マイアミ・マーリンズが年俸200万ドルの来季契約オプションを行使せず、フリーエージェントになりました。マーリンズは2012年から2014年までイチロー選手とヤンキースでチームメイトだったデレク・ジーター氏を含む投資家グループが球団を買収したばかり。

 

新経営陣は選手年俸予算を1億1500万ドルから9000万ドルへ削減すると公言しています。 2016年は打率2割9分1厘、95安打の成績を残したイチロー選手ですが、外野手に故障が少なく、打席数が215まで減った今季は打率2割5分5厘、50安打に留まっています。上原投手と同様に、年齢がネックになるのは必至。50歳まで現役を続けたいという希望を叶えるには、マイナー契約も受け入れて出場機会を狙うしかないという見方が強くなっています。