「“レダン島”に行きたいんだけど、どうかな?」。聞いたことのない名前の島だったが、とにかく海が綺麗らしいんだよ、というので二つ返事でO.K.した。
珍しく女二人旅。目の前にビーチが広がる高級ホテルがいい!とのリクエストで選んだのが“ターラス・ビーチ&スパリゾート”。島一番と評判なだけあり、浅瀬のビーチはサラサラの白砂で透明度も素晴らしく、ホテルの清潔感やスタッフの対応など文句なしでイメージ通りのザ・リゾート!普段頑張っている分ご褒美だね~などと言い合い、朝から海に入り、上がってビーチチェアで休み、タイガービールを飲んで昼寝をしてまた海に入り、というパーフェクトな二日間を満喫した。
レダン島までは、成田→クアラルンプール→クアラトレンガヌ→レダン島と乗り継ぎにかなり手間がかかった。しかしその分、経由するだけではもったいないとフライトまでの隙間時間の観光に挑戦。首都クアラルンプールではマレーシアやタイ、中華料理の屋台も立ち並ぶ“アロー通り”で酸味あるスープと麺のラクサや、ピーナッツソースで食べる焼き鳥のサテなど現地食を食べ歩き、夜は“ペトロナスツインタワー”を見学してきた。実は写真でたくさん観ていたからかあまり期待はしていなかったのだが、ライトアップされたタワーは思いのほか巨大で眩く、見惚れてしまうほど美しかった。
また、クアラトレンガヌではガラスやスチールで作られた珍しい“クリスタルモスク”も見学でき、ショッピングも楽しめた。せっかく異国の地に来たのだから時間と体力が持つ限り観光をしたいと思うが、考え方は人それぞれでペースも違う。一緒に旅に行ける相手というのは貴重だな、とつくづく感じた。
アクセスが大変なところほど無事到着した際の達成感が大きい上、素朴な街並みや自然、美しい海が残されている。そういう意味で、やはり離島はたまらない―世界にはまだ名前を知らない離島がたくさんあるのだと思うとワクワクしてくる。
加西 来夏 (かさい らいか)
訪問39ヵ国、好きな言葉は「世界は驚きと奇跡に満ちている」/北海道の夏は涼しいので海で泳ぐ人は少ないのですが、先日蘭島という海水浴場でシュノーケリングをしたら、案外透明度も水温もばっちりでした!
(日刊サン 2019.08.29)