日刊サンWEB

過去記事サイト

ハワイ出身QBマリオタの活躍でタイタンズがプレーオフ初戦勝利

Bynikkansan

1月 13, 2018

18年ぶりのプレーオフでファンが太っ腹に

今季はかなり久々にプレーオフ出場を果たしたチームもあります。AFCの第6シードを手にしたバッファロー・ビルズは1999年以来18年ぶりにプレーオフへ進出。これでアメリカ4大スポーツで最もプレーオフから遠ざかったチームの汚名を返上することができました。8勝7敗でレギュラーシーズン最終週に臨んだビルズは、最終戦でマイアミ・ドルフィンズに勝利。

 

しかし、同じく8勝7敗に並んでいたボルティモア・レイブンズがシンシナティ・ベンガルズに敗れなければ、プレーオフ出場権は得られない状況でした。 ドルフィンズ戦を白星で飾ったビルズの選手やファンは、その後に行われたベンガルズ対レイブンズ戦に釘付けです。試合はレイブンズのホームゲームで、レイブンズはこの試合に勝ちさえすればプレーオフ出場権を手に入るため、まさかベンガルズに負けるはずはないだろうと見られていました。

 

しかし、ふたを開けてみると試合は終始ベンガルズがリード。レイブンズは試合残り9分を切ってからリードを奪いますが、ベンガルズのQBアンディ・ダルトンが試合残り44秒で逆転49ヤードのタッチダウンパスを決めると、レイブンズはプレーオフ戦線から脱落。ビルズの繰り上げ出場が決まりました。

 

久々のプレーオフ出場にビルズのファンは大喜び。そのお膳立てをしてくれたベンガルズのQBには感謝してもしきれなかったのか、ビルズのファンからダルトン主宰の慈善財団への寄付が後を絶たず、試合終了後の1週間で約15,000人から35万ドル近くが寄せられたと伝えられています。寄付金額の大半は、ビルズがプレーオフから遠ざかっていた年数にちなんだ17ドルだったそう。

 

ビルズのファンにとって、ベンガルズはレギュラーシーズン第5週に対戦し、20-16で敗れた憎き敵でもあり、プレーオフに出場できたのは当然ビルズの選手が頑張った結果でもあり、ダルトンは驚きを隠せない様子でした。 さて、18年ぶりにプレーオフに臨んだビルズは敵地ジャクソンビルでジャガーズと対戦。

 

クォーターバックに難があり、ディフェンスに支えられたチームらしく、前半終了直前まで無得点のまま。双方ともフィールドゴールでかろうじて3点を入れ、3-3で前半を終えると、後半も再び無得点状態が続きました。しかし、試合残り1分を切ってから、ジャガーズのQBブレイク・ボートルスの1ヤードのタッチダウンが決まって勝負あり。両チーム合わせてこれが唯一のタッチダウンとなり、ビルズはプレーオフ初戦敗退となりました。

 

 

 


金岡美佐

1992年に渡米。サンディエゴからサンフランシスコ経由で北上し、現在シアトル近郊在住。MBAを取得し某有名IT企業のファイナンス部門で勤務するも、大のスポーツ好きが高じて脱サラ。スポーツライターへ転身。「スポーツは見て楽しむもの」をモットーに年中スポーツ観戦に大忙し。春夏は野球、秋冬はアメフト、冬春はアイスホッケー。一番好きなのはアメフト。シーズン中の土日はスタジアム観戦以外、外出不可


 

 

(日刊サン 2018.01.13