クイーン+アダム・ランバートのツアー
現在、クイーンはオーディション番組『アメリカン・アイドル』で注目を集めたアダム・ランバートをボーカルに迎え、北米をツアー中です。12日にはシアトルから約30マイル南のタコマでコンサートが行われ、見に行ってきました。
ボヘミアン・ラプソディをはじめ、ヒット曲はほぼ網羅。あっという間に2時間が経ちました。圧巻だったのはステージのセットと照明。音楽なしのライトショーだけでも楽しめるほど、カラフルで鮮明な仕掛けでした。
また、天文物理学で博士号まで取得しているブライアンのギターソロは、惑星を背景に天井から吊らされたブライアンがまるで宇宙に浮いているような演出でした。 映像でですが、コンサートにはフレディも登場しました。
フレディがメアリーのために書いたバラードの『Love of My Life』はブライアンのアコースティック・ギターの伴奏でフレディが歌う中、会場のファンも大合唱するのがお決まりだった歌。会場の照明を暗くし、ギターの弾き語りをするブライアンがスポットライトが当たる中、観客席は無数のスマホのライトが揺らめき、とても幻想的でした。
そして歌の最後の部分では、ウェンブリー・スタジアムでこの歌を歌うフレディの映像がスクリーンに登場。大きな歓声が上がりました。 歌唱力と作曲力に優れ、カリスマ性のあるエンターテイナーだったフレディの代役を務めるのは不可能なことで、それはファンも、アダム自身も認めるところです。
しかし、アダムが加わったおかげで、ブライアンとロジャーは再びツアーに出ることができ、ファンはクイーン残存メンバーの生の演奏を見ることができ、アダムはクイーンとコラボするおかげで自身の知名度を上げることができます。
いずれは別の道を歩むはずですが、ブライアンが今日72歳の誕生日を迎え、ロジャーが今月26日に70歳の誕生日を迎える点を考慮すれば、その日が来るのもそう遠くないはず。今のうちにブライアンとロジャーのステージを目に焼き付けておきたいと思っています。
金岡美佐 1992年に渡米。サンディエゴからサンフランシスコ経由で北上し、現在シアトル近郊在住。MBAを取得し某有名IT企業のファイナンス部門で勤務するも、大のスポーツ好きが高じて脱サラ。スポーツライターへ転身。「スポーツは見て楽しむもの」をモットーに年中スポーツ観戦に大忙し。春夏は野球、秋冬はアメフト、冬春はアイスホッケー。一番好きなのはアメフト。シーズン中の土日はスタジアム観戦以外、外出不可 |
(日刊サン 2019.07.20)