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シアトル・ストームがWNBAで3度目の優勝

Bynikkansan

10月 6, 2018

決勝進出後3連勝で優勝

今季のストームは黒星発進したものの、プレーオフが始まるまで一度も連敗なしでした。バードが「ひょっとしたらこのチームは優勝できるかも?」と思い始めたのは、8月中旬の今季2度目のミネソタ遠征で昨季の覇者ミネソタ・リンクスを破ってからだそう。それまで連敗続きだった敵地でのリンクス戦を制し、前回勝った2010年には2つ目の優勝リングを手にしたことを思い出したのだそうです。

 

唯一連敗を喫したのはフェニックス・マーキュリーと対戦したプレーオフ準決勝。ホームで2勝し、決勝進出へ王手をかけたものの、フェニックスへ舞台を移してから今季初の2連敗を喫しました。更に、フェニックスの試合ではバードがスチュワートの肘を鼻に受けて骨折する不運にも見舞われます。

 

しかし、「鼻の骨折は何度も経験してるから平気。どう対処すべきかは分かってるし、次の試合は出る」と言い切ってシアトルへ。ホームコートに戻って行われた第5戦でも、ダイアナ・ターラジとブリットニー・グライナー率いるマーキュリーにリードを許しますが、第4Qにバードが3点シュートを連発成功させて辛勝。決勝戦進出を決めました。

 

ワシントン・ミスティックスと対戦したプレーオフ決勝も、まずホームのシアトルで2勝し、優勝へ王手をかけてワシントンDCへ乗り込みました。緊張感が張り詰める試合前、昨季リンクスで優勝経験があるナターシャ・ハワードが「みんな心配しないで。シャンパンファイト用のゴーグルは用意してあるから」とジョークを放ったそう。

 

その瞬間、バードは「このチームなら勝てる」と確信したと明かしています。その通り、プレーオフ決勝はストームが3戦連勝で早々と決着が付きました。 優勝パレード後のスピーチで、ダーカン・シアトル市長は優勝を記念し、キー・アリーナ正面の道を「シアトル・ストーム・ウェイ」へと名称変更すると発表。

 

更に「スーの銅像を建てるべきだと思います」と言って会場のファンを沸かせました。しかし、今月38歳の誕生日を迎えるバードは来季の現役続行を明言。銅像建立の話は彼女が現役を引退するまでお預けになりました。

 

 

 


金岡美佐

1992年に渡米。サンディエゴからサンフランシスコ経由で北上し、現在シアトル近郊在住。MBAを取得し某有名IT企業のファイナンス部門で勤務するも、大のスポーツ好きが高じて脱サラ。スポーツライターへ転身。「スポーツは見て楽しむもの」をモットーに年中スポーツ観戦に大忙し。春夏は野球、秋冬はアメフト、冬春はアイスホッケー。一番好きなのはアメフト。シーズン中の土日はスタジアム観戦以外、外出不可


 

 

(日刊サン 2018.10.06)