フィエスタボウルはNFLアリゾナ・カーディナルスの本拠地で開催
新年あけましておめでとうございます。年末から1日に数試合のボウルゲームが行われてきたカレッジフットボールもあと1試合を残すのみとなりました。9日にアトランタのメルセデスベンツ・スタジアムで行われる全米優勝戦で今季の覇者が決まります。元日には準決勝に当たるプレーオフの2試合が行われ、まずローズボウルではジョージア大学が延長戦の末、オクラホマ大学に54-48で辛勝。
1980年以来37年ぶりの全米優勝を狙います。 その後、行われたシュガーボウルでは過去2シーズンの全米優勝戦で対戦したアラバマ大学とクレムソン大学が再対決。アラバマ大学が5点差でクレムソン大学を破って優勝した2015年シーズンと、クレムソン大学が4点差でアラバマ大学を下して優勝した昨季とは対照的に、今季はアラバマ大学が24-6でクレムソン大学を圧倒し、3年連続の全米優勝戦進出を決めました。
SECびいき批判を払拭 ジョージア大学とアラバマ大学は共にサウスイースタン・カンファレンス(略称SEC)に所属し、いずれも今季は11勝1敗でレギュラーシーズンを終えたチームです。4校しか出場できないプレーオフに1カンファレンスから2校が選ばれるのは不公平ではないか?SECの東地区で優勝し、カンファレンス優勝を遂げたジョージア大学はともかく、西地区の優勝を逃したアラバマ大学を第4シードでプレーオフへ出場させるのはいかがなものか?相変わらずプレーオフ選考委員会はSEC偏重傾向が強いという批判の声も聞こえていました。
というのも、Big10カンファレンスではウィスコンシン大学が12勝無敗でレギュラーシーズンを終了。カンファレンス優勝戦で敗れたため、黒星が1つ付きましたが、その数はプレーオフに出場した全4校と同じ。しかし、第6シードとなり、プレーオフ出場は果たせませんでした。また、ウィスコンシン大学を破ってBig10で優勝したオハイオ州立大学も、メジャーなカンファレンスの覇者となりながらも、レギュラーシーズンに2敗を喫したのがネックで第5シードとなり、プレーオフ出場を逃しました。
これらの2校を含むBig10のチームが年末のボウルゲームで次々と勝利を収めると、やはりアラバマ大学ではなく、ウィスコンシン大学かオハイオ州立大学をプレーオフへ選出すべきではなかったか?という論調が更に強まりました。
しかし、昨季の覇者クレムソン大学を相手に1度もタッチダウンを許さなかったアラバマ大学はそれを見事に払拭。第4シードながら、第1シードに番狂わせを食らわせ、プレーオフ選考委員会の判断は間違ってはいなかったことを証明しました。
実質の全米優勝を祝うチームも 面白いことに、全米優勝戦で対戦するジョージア大学とアラバマ大学が今季のレギュラーシーズンで唯一敗れた相手はいずれもオーバーン大学です。そのオーバーン大学を元日に行われたピーチボウルで破ったのはセントラルフロリダ大学。ピーチボウルでの勝利で13戦全勝でシーズンを終えました。
今季のカレッジフットボールで唯一無敗のチームだったにも関わらず、プレーオフ出場選考から外れたのは、所属するアメリカンアスレチック・カンファレンスは強豪不在で、対戦相手の弱さが考慮されたため。しかし、蓋を開けてみれば、全米優勝を争う2チームを破ったチームに勝ったことになります。
このため、セントラルフロリダ大学は3日、今季のチームは全米優勝を果たしたものとみなすと発表。7日にはオーランドのディズニー・ワールドで優勝パレードを行い、スタジアムには2017年全米優勝のバナーを掲げるそうです。