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イチロー選手が5年半ぶりに古巣マリナーズへ!

Bynikkansan

3月 17, 2018

憧れのケン・グリフィー氏と臨んだ2010年の春季キャンプ

 

例年になく、フリーエージェント市場が停滞していたメジャーリーグで大きな動きが出てきています。2月13日にはシカゴ・カブスがダルビッシュ有投手と契約。ロサンゼルス・ドジャースの一員として先発登板した昨季のワールドシリーズ第3戦と第7戦では、両試合とも2回途中までで4失点以上を喫し、悔しい思いをしただけに、今季も同じ舞台に立てるチームを優先。その結果、カブスに白羽の矢が立ちました。

 

3月7日には、イチロー外野手の古巣復帰が決定。5年半ぶりにシアトル・マリナーズのユニフォームを着ることになりました。イチロー選手は2012年7月のトレードでマリナーズからニューヨーク・ヤンキースへ移籍。2015年からはマイアミ・マーリンズでプレーしていましたが、来季の契約オプションが行使されず、フリーエージェントになっていました。

 

44歳という高齢もネックとなり、古巣復帰が決まったのはマリナーズの正左翼手ベン・ギャメルが斜筋を痛めて開幕に間に合わなくなってから。その他の外野手にも故障上がりが多く、それが追い風にもなり、晴れてマリナーズと1年契約を結ぶことになりました。

 

 

シアトルのファンは大喜び

敵地オープン戦前にサイン会を行うイチロー選手(2010年3月)

 

イチロー選手復帰のニュースは地元シアトルで大きく扱われ、地元テレビ局のニュース番組では、安打数をカウントするイチメーターで有名なエイミー・フランツさんが特別出演し、喜びを露わにしていました。

 

イチロー選手は昨年4月、去年はマーリンズの一員としてシアトルへ遠征したばかり。2016年に達成したメジャー通算3000安打を記念して、古巣マリナーズがイチロー選手のボブルヘッドを配布した3連戦最終日には、最後の打席でライト後方へホームランを打っています。 平日午後の試合にも関わらず、球場まで会いに来てくれたファンへ恩返しするような一発。

 

もしかしたら、これがシアトルでの見納めになるかもしれないと、あの光景をしっかりと目に焼き付けた人も多いはずです。幸いにも、それが現実にはならず、イチロー選手のセーフコ名場面集にはこれからもまだまだ続きがありそうです。

 

 

シアトルへの思い

移籍後も自宅を残していたというシアトルには、イチロー選手自身も特別な思いを抱いていたようで、「近いのにすごく遠く感じるという存在になっていたんですけど、今回こういう形で戻ることかできて、また見える景色が違うのかなと。そこにある当たり前のようにあったものというのは、まったくそうではないもの、特別なものであったということをこの5年半で感じてきました」と、入団記者会見で明かしています。

 

マリナーズはイチロー選手がメジャーデビューを果たした2001年こそ、メジャー最多タイとなる116勝をあげ、ア・リーグ優勝決定シリーズまで駒を進めたのですが、以後、16年間連続でプレーオフを逃しています。プレーオフから遠ざかる期間が長くなるにつれ、私自身も試合を見に行く回数がめっきり減ってしまったのですが、イチロー選手の電撃トレードが発表された時はさすがにショックでした。

 

チームの顔的存在の選手がまさかトレードされるなどとは夢にも思っておらず、「いつでも見に行ける」と思っていた選手が遠く離れたチームの選手になった後で、「もっと見に行っておけばよかった」と後悔しました。 2012年に突然、シアトルでイチロー選手を見れるのが当たり前でなくなったように、今回イチロー選手がマリナーズへ復帰したのも「特別なもの」。せっかくシアトルに住んでいるのだし、今季はできる限り、セーフコ・フィールドへ足を運ぼうと思っています。

 

 

大谷翔平選手との対決なるか?

今季のマリナーズは例年より一足早く、3月29日のクリーブランド・インディアンス戦でホーム開幕を迎えます。また、今オフ、壮大な争奪戦が繰り広げられた大谷翔平選手は、マリナーズと同地区のロサンゼルス・エンゼルスと契約。セーフコ・フィールドでは5月4日、6月11日、7月3日からの3連戦が組まれています。

 

イチロー選手は大谷選手とは「できれば投手で対戦したい」とジョークを放っていますが、さすがにこれは無理でしょうか?シアトルでの9試合のうち、1試合でも投手大谷 VS打者イチローの対決を見ることができれば、野球ファンとして最高の思い出になるはずです。

 

どの座席に座るかですが、これが一番の悩みどころかもしれません。以前なら迷いなくライト後方座席を選ぶはずでしたが、今季はレフトを守る可能性が濃厚。しかし、セーフコ・フィールドのレフト後方にはバーと手動式スコアボードがあり、1階席はなく、その上部にある2階席は選手が遠く感じます。

 

三塁側の席からレフトを横から見るか?バックネット裏に座って打席を間近で見るか?あるいは、一塁側ベンチの背後に座って、守備から戻ってくるところを正面で見るか?3連戦をすべて観戦するなら、3試合とも違うセクションに座ってみるのも一案です。