皆さんは「瞑想」と聞くとどんなことを思い浮かべますか?その昔から、仏教などで座禅や瞑想が修行として行われてきましたが、瞑想は修行僧だけのものではありません。日常的に瞑想を取り入れると、ストレス軽減、痛みの緩和、集中力アップ、睡眠の質の向上など様々な素晴らしい効果が科学的にも認められているのです。実はアメリカでの瞑想ビジネスは、11億ドル以上の業界。今後、更に瞑想がメインストリームになると予測されています。
瞑想とサウンドヒーリングの関係とは?
瞑想は、基本的に感覚や呼吸に意識し、雑念が‘浮かんだら取り除くことを繰り返すことです。瞑想イコール「心を無にすること」と思われがちですが、気が散って他のことを考えてしまうのは人間なら当然のこと。間違ったやり方はありませんので、意識を呼吸に集中するだけでも充分です。瞑想を習慣化すればメンタル力の強い自分になれるでしょう。
でも、気が散って瞑想に集中できないという人にオススメなのが、サウンドヒーリングでの瞑想です。音楽とその波動の力を使ったサウンドヒーリングは、インドでは2千年前から行われており、「神聖なセルフケアの儀式」としても知られてきました。まず誘導に従って瞑想する眠りのヨガである「ヨガニードラ」からスタートし、インストラクターが古代のマントラを唱え、チベットのシンギングボウル、クリスタルボウル、ゴング、ハープ、インドのハーモニカなど様々な楽器を使って音を奏で、参加者を深いリラグゼーションに導いていきます。
1時間半のセッションが終了すると、心身共に癒され、深い睡眠から起きたばかりのようにスッキリとした気分に。音と波動を身体中に感じると、ほぼ誰もが瞑想状態に導かれます。そんな本格的なサウンドヒーリングで瞑想できる“サウンドメディテーション”のワークショップが受講できると聞いて、私も早速、体験させて頂きました。
サウンドメディテーションのクラス体験レポート
カカアコのホールフーズ・クイーン店の裏にある、ターコイズブルーの2階建の建物が印象的な『Still & Moving Center』。ヨガ、ピラテス、ダンス、フラ、気功、瞑想&マントラなど、様々なクラスが開催されている明るいスタジオで、サウンドメディテーションのワークショップが8月2日(金)夜7時から開催されました。インストラクターは、インドとフィリピンの血を引くZeny Ogrissegさん。ヨガインストラクター、サウンドヒーラーとして10年以上活躍する彼女は、インドで様々な修行を重ね、ヨガの運動の部分だけでなく、ヨギとしての健康でスピリチュアルな生き方を多くの人に熱心にシェアしています。
ワークショップでは、まず参加者が楽器に近い場所に仰向けになり、輪になるようにゼニーさんを囲みます。静けさの中で、チ〜ン、ゴ〜ンと音が鳴り始め、ところどころ、天使のような声で彼女がマントラを唱えます。イノセントで美しい声に心が癒されます。ランダムに作り出す音や波動を、体全体で受け取り、響かせていきます。音によっては驚くほどディープな波動を感じることも。もちろん副作用はありません。
ゼニーさんのヨガの師匠でもあるアンドレ・ラパによると、「20分のサウンドヒーリングで、4時間の深い睡眠効果が得られる」のだとか。録音されたCDを聴くのもよいですが、生の音はやはりスケールが全然違います。私もワークショップが終わる頃には、不思議と色んなストレスになっていたことがどうでもよくなり、グラウンディングできて自分を白紙に戻すことができました。不安感やストレス解消できるサウンドヒーリングの瞑想をぜひ一度、体験してみて!
Still & Moving Center
マインドフルネスの実践に基づくヨガやメディテーションクラスが豊富に揃う。次回のサウンドメディテーションは9月6日に開催。1歳半から参加できる「ケイキヨガ」その他、子どもたちが楽しめるフラやエアリアルヨガのクラスなどもある。ウォークインも大歓迎。
1024 Queen Street, Honolulu, HI 96814
808-397-7678
https://www.stillandmovingcenter.com
(取材・文=内田佐知子)
(日刊サン 2019.08.23)